クラウドファンディングで資金提供を目的とした出資者とアイデアやプロダクト制作のプロジェクトを通じて資金調達を目的としたスタートアップ企業オーナーをマッチングさせるプラットフォームサイトを擁する2018年のプラットフォーム企業数は前年の5社から一挙に14社に増加している。
インターネットを通じて不特定多数の人々に比較的少額の資金提供を呼びかけ、一定額が集まった時点でプロジェクトを実行することで、資金調達のリスクを低減することが可能になるクラウドファンディング規制が2017年に有価証券取引委員会(CVM)で承認された影響で、昨年のプラットフォーム企業数が急増している。
創業したばかりのスタートアップ企業に投資するエンジェル投資家の投資額は5万レアルから50万レアル、2017年のクラウドファンディング規制緩和で、スタートアップ企業に対する投資上限が500万レアルに引上げられた。
ブラジルのスタートアップ企業でユニコーン企業に化けたのは、Nubank社並びに Movile社、 Stone社、 99社、 Pag-Seguro社、 Gympass社でそれぞれの市場価格が10億ドルを突破している。
2018年のブラジルのスタートアップ企業向け投資総額は前年比51%増加の51億レアル(13億ドル相当)、ラテンアメリカ地域の65%を占めていると非営利団体で中南米の投資状況をまとめているラテンアメリカ・プライベートエクイティ&ベンチャーキャピタル協会(Latin American Private Equity and Venture Capital Association、LAVCA)では発表している。
LAVCA協会の調査によると、ブラジルにおけるベンチャーキャピタルの平均投資額は1,600万レアルに達している。ブラジル国内のクラウドファンディングのプラットフォーム企業はEqSeed社並びにKria社、StartMeUp社が寡占している。
EqSeed社の最低投資額は5,000レアル、Kria社は1,000レアル、StartMeUp社は500レアル、2016年のプラットフォーム企業は1,020万レアルの資金を調達、2017年は1,800万レアル、昨年は4,600万レアルに飛躍している。
2014年のプラットフォーム企業は4社で投資家総数は2,467人であったが、規制緩和後の2018年のプラットフォーム企業は14社、投資家総数は8,966人と4倍に増加している。(2019年5月20日付けヴァロール紙)