経済省通商局(Secex)の発表によると、2019年5月の輸出総額は前年同月比5.6%増加の213億9,400万ドル、輸入総額は7.8%増加の149億7,200万ドル、貿易収支は、前年同月比0.9%増加の64億2,200万ドルの黒字を計上している。
今年初め5か月間の輸出総額は前年同期比1.1%減少の935億4,300万ドル、輸入総額は7,070億3,700万ドル、貿易収支は0.8%増加の228億600万ドルを記録している。
今年5月の輸出量は13.0%増加が牽引して貿易黒字を計上、特に石油並びに食肉、大豆、鉄鉱石の輸出量が増加、米国向け輸出は60%増加、中近東向け輸出は86.8%増加している。
今年初め5か月間の米国との貿易では、輸出が18.0%増加の124億3,000万のドル、輸入は2.0%増加の117億6,000万ドル、貿易収支は6億6,900万ドルの黒字を計上した一方で、昨年同期の米国との貿易収支は9億8,400万ドルの赤字を計上していた。
ブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は、ブラジルは米中貿易摩擦の激化による漁夫の利を享受しているものの、今後の見通しは不透明と指摘している。
しかし為替危機並びにコントロールの利かないインフレに見舞われているアルゼンチンとの今年初め5か月間の貿易は、昨年同期の31億8,000万ドルの大幅な貿易黒字から一転して、自動車輸出が壊滅的な打撃を受けて2億1,000万ドルの貿易赤字を計上している。
今年5月の完成品輸出は航空機が牽引して前年同月比29.5%増加、今年初め5か月間の完成品輸出は、アルゼンチン向け自動車輸出の大幅減少の影響で1.5%減少している。
今年5月の航空機輸出は前年同月比107.6%増加、今年初め5か月間では49.2%増加、大豆輸出は在庫並びに生産減少の影響で昨年を下回ると予想、また中国でのアフリカ豚コレラ発生で、中国の豚肉生産減少による大豆需要減少もブラジルの大豆輸出にブレーキがかかっている。
2019年5月の輸出総額は前年同月比5.6%増加の213億9,000万ドル、第一次産品輸出は3.9%減少の111億4,000万ドル、非耐久消費財は15.4%増加の29億ドル、完成品は29.5%増加の73億5,000万ドル。
今年5月の輸入総額は7.8%増加の149億7,000万ドル、資本財輸入は16.4%増加の17億8,000万ドル、中間財は6.4%増加の89億ドル、消費財は6.5%減少の21億8,000万ドル、燃料・潤滑油は27.5%増加の21億1,000万ドルであった。(2019年6月4日付けヴァロール紙)