2018年のブラジルへの対内直接投資は7位に後退

国連貿易開発会議(UNCTAD)の発表によると2018年の世界全体の海外直接投資(FDI)は、トランプ米大統領の保護主義的な貿易政策や英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる不透明感が足かせとなった影響で、前年比13%減の1兆3,000億ドルと3年連続で減少した。

昨年のブラジルへの海外直接投資(FDI)総額は前年から1ランク下げて7位にランクを下げており、投資総額は前年の675億ドルから612億ドルに減少している。

昨年の海外直接投資(FDI)ランクトップは米国の1,520億ドル、2位は中国1,390億ドル、3位は香港1,160億ドル、4位はシンガポール780億ドル、5位はオランダ700億ドル、6位は英国640億ドル、8位はオーストラリア600億ドル、9位はスペイン440億ドル、10にはインドの420億ドルとなっている。

昨年の中国企業によるブラジル企業買収案件は前年の半分の6社に留まっており、10億ドル以上のM&AはCPFL Energia社並びに14億ドルのSyngenta社によるNidera Sementes社の2社に留まっている。
昨年のブラジルへの直接投資では、石油・天然ガスや鉱物などの鉱業部門への投資は前年比45.0%増加、自動車部門への直接投資は45億ドル、サービス部門の直接投資として情報テクノロジー部門へ20億ドル、金融サービス部門は35億ドルを記録している。

外資系企業によるブラジルへの直接投資残高は6,842億ドルに対して、ブラジル企業による海外での投資残高は2,290億ドルとなっている。(2019年6月13日付けヴァロール紙)

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=46078