ソフトバンクはBanco Inter社の8%の株を7億6,000万レアルで購入

中南米のスタートアップ企業に果敢に投資を行っているソフトバンクグループは、建設会社MRV社を所有するメニン(Menin)一族のBanco Inter社の8%の株式取得に7億6,000万レアルを投資、ブラジルでのフィンテック企業への投資を加速させる。

先週米国の投資ファンドTCV社は、ブラジルフィンテック企業「Nubank(ヌーバンク)」に4億ドル(15億レアル相当)に投資したが、ソフトバンクも中南米域内のフィンテック企業に積極的に投資を行っている。

Banco Inter社は普通株と優先株を組み合わせた3,100万ユニットを1ユニット当たり39.99レアルで売却して総額12億4,000万レアルを調達、昨日のソフトバンクグループによる投資発表で同社の株価は16.0%高騰している。

Banco Inter社は昨年4月に新規株式公開(IPO)、過去212カ月間の同社の株価は447%上昇、今年7か月間でも144%上昇、新規株式公開(IPO)の主幹事銀行は、Bradesco BBI並びに Goldman Sachs、 Banco BTG Pactual、 JPMorgan Chase 、Banco Santander 、連邦貯蓄金庫となっている。

ソフトバンクがブラジルのフィンテック分野に投資するのはこれが初めてではなく、今月ブラジルのクレジタス・ソルーソンエス・フィナンセイラスへ2億3,100万ドルを投資している。

ソフトバンクは、コロンビアのボゴタに本社を置くスタートアップ企業のラピ社(Rappi)に10億ドルの投資、またソフトバンクは既に配送アプリLoggi社に1億5,000万ドルの出資。ラピ社は2015年の創業以来世界各国の投資ファンドから総額14億ドルの投資を受けて急成長している。

ソフトバンク社は、今年3月上旬に総額50億ドルに達するラテンアメリカ地域攻略する最先端テクノロジー向け投資ファンドを設立、ラピ社は2015年にスマートフォンのGPS機能を活用した買物代行サービスを開始、購入できるモノやサービスとしては、レストランの料理、スーパーマーケットや薬局などの商品配送事業や公共料金の支払い、ラテンアメリカ地域の大都市での電動スクーターのシェアリングサービスなど幅広い事業を展開して急成長している。

Nubankは、2018年10月に中国資本テンセント社から1億8,000万ドルを調達、同社の時価総額は評価額は40億ドルに達し、ブラジルで最も有名なユニコーン企業の同社の出資元には、セコイア・キャピタルやKaszek Ventures、Tiger Global Managementが名を連ねている。

またソフトバンク社は、ブラジルのフィットネス新興企業Gympass社に3億ドルを投資したが、法人向け企業に対してフィットネスNetflixとして勧誘している。ソフトバンク社は今年6月にNubankへの出資を試みていたにも拘らず、合意に至らなかった。(2019年7月31日付けエスタード紙)

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