ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の調査によると、2018年のアルゼンチン経済危機によるブラジルのGDP伸び率はマイナス0.2%に達していたが、今年は更に自動車関連の大幅な輸出減少に伴って、ブラジルのGDP伸び率はマイナス0.5%に達すると予想している。
2014年第2四半期~2016年第4四半期まで継続したブラジル国内の深刻な経済リセッションによるこの期間のブラジルのGDP伸び率は1.0%に留まっていたが、アルゼンチン経済危機によるブラジルへの影響は非常に大きい。
ブラジルのアルゼンチン向け輸出の90%は工業製品であり、昨年第4四半期のアルゼンチン向け工業製品輸出はマイナス44%、今年第1四半期はマイナス45%を記録、ブラジルの工業製品輸出でアルゼンチンは中国ならびにヨーロッパ連合、米国について4位となっている。
今年初め8か月間のアルゼンチン向け中間財輸出は全体の57.4%を占めたが、そのうち付加価値工業製品向け材料は31.5%、輸送機器関連部品は15.7%、基礎工業製品向け材料は3.5%、その他は6.7%を占めた。
また今年初め8か月間のアルゼンチン向け消費財輸出は全体の30%を占めたが、自動車関連消費財は21.2%と大半を占め、非耐久消費財は3.1%、半耐久消費財は1.7%、その他は4.0%。前記同様に資本財輸出は全体の12.5%を占めたが、輸送機器関連を除く資本財は6.4%、輸送関連機器は6.1%を占めていた。
2018年第1四半期のブラジルの世界向け輸出は2.4%増加、アルゼンチン向けは13.0%増加、前記同様に昨年第2四半期は7.2%増加、マイナス2.0%、昨年第3四半期は8.6%増加、マイナス26.0%、昨年第4四半期は3.1%増加、マイナス44.0%、今年第1四半期はマイナス6.3%、マイナス45.0%、今年第2四半期はマイナス4.5%、マイナス34.0%を記録している。(2019年9月13日付けヴァロール紙)