2018年のフィンテック会社のクレジット総額は約12億レアルに急伸

コンサルタント会社PwC社並びにブラジルデジタルクレジット協会(ABCD)の調査によると、2018年のフィンテック会社のクレジット総額は、前年の8億400万レアルから48.6%増加の約12億レアルに急伸しているにも関わらず、ブラジル国内の商業銀行のクレジット総額の3兆7,000億レアルとは比較にならないくらい小さい。

しかし昨年の90%以上のフィンテック会社の個人向け平均クレジット月利は4.8%、法人向け平均クレジット月利は4.5%に対して、今年6月の商業銀行の平均クレジット月利6.8%とは比較にならないぐらい低金利で、今後の利用者はうなぎのぼりになる可能性を秘めている。

フィンテック会社の個人向けクレジットの内訳では、無担保クレジットは42%でトップを占めており、また一般消費者向け直接クレジットは19%で併せて61%を占めている。

また担保付きクレジットは16%、低い延滞率やリスクの低い公務員並びに年金・恩給受給者向けの給与・年金口座連動型クレジットは14%、住宅購入向けファイナンスは12%、自動車購入向けファイナンスは7.0%、クレジットカードは5.0%、負債返済2.0%、学生向けクレジット2.0%、その他は5.0%となっている。

フィンテック会社の法人向けクレジットの内訳では、無担保クレジットは35%を占めてトップ、運転資金用クレジット並びに担保並びに保証人付き一般クレジットはそれぞれ30%を占めている。また前借クレジットは21%、手形割引は12%、その他は7.0%となっている。

フィンテック会社を利用する最も多い顧客層は、商業銀行に口座を擁しているにも拘らず、銀行サービスの利用頻度が少なく、またクレジットへのアクセスが少ない顧客となっている。

フィンテック会社を利用する個人の顧客層の79%は、低所得層に相当するC及びD,Eクラス、法人顧客の72%は、従業員数が49人以下の零細企業経営者が大半を占めている。

フィンテック会社の僅か9.0%が2018年に中銀で承認された直接的クレジット組織(SCD:sociedade de crédito direto)のライセンスを所有、僅か2.0%が個人間融資組織(SEP:sociedade de empréstimo entre pessoas)のライセンスを所有している。

しかしフィンテック会社の42%は1年以内の直接的クレジット組織(SCD)、9.0%は個人間融資組織(SEP)のライセンス所有を取得する計画を立てている。(2019年9月19日付けヴァロール紙)

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