連邦政府は今年の貿易収支黒字を418億ドルに下方修正

経済省通商局(Secex)は、今年の貿易収支は前回7月の予想である567億ドルの黒字は、前年比28.0%減少に相当する418億ドルの黒字予想に下方修正している。

中銀の最終フォーカスレポートでは、今年の貿易収支は517億ドルの黒字を予想しているが、Secexでは米中貿易摩擦の継続やアルゼンチンの更なる経済悪化で大幅な下方修正を余儀なくされている。

今年9月の貿易収支は前年同月比59.9%減少の22億5,000万ドルの黒字を計上、今年初め9カ月間の輸出総額は1673億8,000万ドル、輸入総額は1,335億9,000万ドル、貿易収支は前年同期比19.5%減少の337億9,000万ドルに留まっている。

経済省通商局(Secex)のHerlon Brandão次官は、今年の輸出総額は前回予想の前年比マイナス2.0%からマイナス7.1%に下方修正、一方輸入総額はマイナス1.9%からマイナス0.4%に上方修正している。

ブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は、今年の貿易収支は輸出が量並びに価格とも減少する影響で、最高でも440億ドルの黒字に留まると予想している。

世界貿易機関(WTO)では、今年の世界の輸出総額は米朝貿易摩擦の過熱化の影響で、前回予想の前年比2.6%増加から1.2%増加の下方修正を余儀なくされている。

今年初め9カ月間とのブラジルとアルゼンチンの貿易収支は、昨年同期の40億5,000万ドルのブラジルの黒字から一転して、アルゼンチン向け自動車輸出が壊滅的な減少で3億4,100万ドルの赤字を計上している。また今年初め9カ月間とのブラジルと中国の貿易収支は、昨年同期の221億ドルの黒字から209億ドルの黒字に縮小している。

今年初めブラジルの輸出総額は前年同期比6.0%減少の1,673億8,000万ドル、内訳では第1次産品輸出は1.2%減少の875億7,000万ドル、半完成品は5.0%減少の214億2,000万ドル、完成品は8.0%減少の583億8,000万ドルとなっている。

また前記同様に輸出総額は1.8%減少の1,335億9,000万ドル、資本財は7.7%減少の197億8,000万ドル、中間財は1.3%増加野802億1,000万ドル、消費財は5.8%減少の183億3,000万ドル、燃料は4.0%減少の152億1,000万ドルとあっている。

今年9月の完成品輸出は72億1,000万ドル、そのうちプレソルト原油生産向けFPSO(洋上浮体式生産・貯蔵・積出施設)の石油採掘向けプラットフォーム輸出は15億ドルを占めていたが、昨年9月は僅か1,500万ドルと産業開発研究所(Iedi)エコノミストのラファエル・カグニン氏は説明している。(2019年10月2日付けヴァロール紙)

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