ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2019年9月の鉱工業生産は失業率の高止まりや企業経営者の低調な景況感などが牽引して前月比0.3%増加に留まっている。
昨年第4四半期の鉱工業生産は前四半期比マイナス1.4%、今年第1四半期の鉱工業生産は前四半期比マイナス0.4%、第2四半期のマイナス0.5%と3四半期連続のマイナスからプラスに転じている。
イタウー銀行では9月の鉱工業生産を1.2%増加と予想、第3四半期のGDP伸び率を前回予想の0.5%増加から0.4%増加に下方修正、サフラ銀行では9月の鉱工業生産を0.7%増加と予想、第3四半期のGDP伸び率を0.3%増加に据置いている。
今年第3四半期の鉱業部門生産は14.8%と二桁増加を記録した一方で、製造業部門生産はマイナス0.6%を記録したために、今年第3四半期の鉱工業部門生産は0.3%増加に留まった。
今年第3四半期の資本財生産は前四半期比マイナス0.7%、耐久消費財はマイナス0.4%、非耐久消費財は0.1%増加、中間財部門生産は1.2%増加、今年10月の企業経営者の景況感指数は94ポイント、一般消費者の景況感は89.4ポイント、経済先行き不透明感指数は111.1ポイントとなっている。
FGTS預金は9月13日から500レアルまでの預金引出が開始される一方で、社会統合基金(PIS)/公務員厚生年金(PASEP)の引出は8月から開始され、今年8月から12月末までの引出総額は300億レアルが見込まれている。また過去最低の政策誘導金利(Selic)、クレジット拡大などの要因で、今年第4四半期の鉱工業生産は大幅な増加が予想されている。(2019年11月4日付けヴァロール紙)