今年上半期のラテンアメリカのスタートアップ企業への投資は26億ドル達成

ラテンアメリカ・プライベートエクイティ&ベンチャーキャピタル協会(Latin American Private Equity and Venture Capital Association、LAVCA)の発表によると、2019年上半期のラテンアメリカ地域のスタートアップ企業総額26億ドルの資金調達に成功している。

2018年上半期のラテンアメリカ地域のスタートアップ企業は7億8,000万ドルの資金調達したが、今年上半期は前年同期の3倍の資金調達に成功、また昨年比では既に30%上回っており、同地域のスタートアップ企業の注目度が飛躍的に上昇している。

今年上半期のラテンアメリカ地域で、資金調達に成功したスタートアップ企業は160社と前年同期を15社上回っている。特に1億ドル以上の資金調達に成功したスタートアップ企業では、ブラジル資本のGympass社の3億ドル、Roggi社の1億5,000万ドル、アルゼンチン資本Auth0社の1億300万ドルの3社となっている。

今年6月時点のラテンアメリカ地域で市場価格が10億ドル以上のユニコーン企業になっているスタートアップ企業は9社、特にソフトバンクがコロンビアのボゴタに本社を置くスタートアップ企業のラピ社(Rappi)に10億ドルの投資している同社の市場価値は30億ドル以上となっている。

ソフトバンク社は、今年3月上旬に総額50億ドルに達するラテンアメリカ地域攻略する最先端テクノロジー向け投資ファンドを設立して、果敢にスタートアップ企業に投資を行っており、ブラジル資本のGympass社やRoggi社にも投資を行っている。

今年上半期のラテンアメリカ地域のスタートアップ企業での投資ではコロンビア並びにブラジル、メキシコ系企業への投資は全体の92%を占め、投資案件件数では85%を占めている。

今年上半期のコロンビアのスタートアップ企業への投資は13件で総額10億6,000万ドル、ブラジルは88件で9億8,900万ドル、メキシコは34件で3億1,000万ドルの投資となっている。

Mercado Livre社を立ち上げているKaszek Ventures社は、今年8月に6億ドルの資金調達に成功して、ラテンアメリカ地域のスタートアップ企業に投資を予定している。(2019年11月6日付けヴァロール紙)

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