エスタード紙とのインタビューで中国向け牛肉需要拡大に伴って牛肉輸出拡大で、国内向け牛肉不足で価格が上昇しているとテレーザ・クリスティーナ農務相は肯定している一方で、今後3カ月から4か月後には国内の牛肉価格は正常に戻ると説明している。
過去1カ月間のサンパウロ州内の1アローバ(15 キログラム)当たりの牛肉価格は35%上昇している要因として、中国向け牛肉常用の拡大並びに過去3年間の牛肉価格の停滞をクリスティーナ農務相は指摘している。
パラナ州内で食肉販売店20店舗を擁するLider社では、食肉供給業者から毎月2回の価格リストを受け取っていたが、今では2日おきに価格リストを受け取っており、中国向け輸出拡大に反比例して国内向け供給量減少で価格が高騰している。
しかしクリスティーナ農務相はブラジル国内には2億1,500万頭の牛が飼育されており、またブラジル以外にもアルゼンチン並びにパラグアイ、ウルグアイからの中国向け輸出が増加していると指摘している。
過去3か月間で平均精肉価格は約50%上昇しているが、今後数カ月以内の牛肉の需給バランスは定まるために、いずれ価格は落ち着くとブラジルスーパーマーケット協会(Abras)は説明している。
しかし牛肉価格の上昇以外にも11月中旬までのフェジョン豆の落とし売り価格は38.1%上昇、コーヒー5.6%、鶏肉3.2%とそれぞれ上昇しているために、今後数カ月間以内にインフレ指数の上昇は避けられないと予想されている。(2019年11月29日付けエスタード紙)