電動キックボード事業を展開するLime社はブラジルから撤退

明るい色のドックレス自転車と電動キックボード事業を展開するスタートアップLime社は、昨日ブラジル国内のサンパウロ市並びにリオ市で6カ月前から展開している電動キックボード事業からの撤退を発表した。

2019年のLime社の決算は、3億ドルの赤字を計上したためブラジルからの撤退を余儀なくされているが、ラテンアメリカ地域ではコロンビアのボゴタ市、アルゼンチンのブエノス・アイレス市、ウルグアイのモンテ・ヴィオデ市、ペルーのリマ市、メキシコのプエルト・バジャルタ市の電動キックボード事業から撤退する。

また米国内のアトランタ市並びにフェニクス市、サンディエ市、サン・アントニオ市、オーストリアのLinz市から撤退、全従業員の14.0%に相当する100人を人員整理する。

現在の市場価格が24億ドルと見込まれているLime社は、今年の決算の黒字化に向けて果敢にコスト削減を実施する。ブラジル国内の電動キックボード事業からの撤退要因として、電動キックボードは全て輸入製品で保守コストが非常に高く、コンペチターのブラジル資本Grin/Yellow社と対抗できなくなっている。

昨年12月にLime社のブラジル国内事業は、年間平均20%増加しているにも関わらず、コンペチターよりもコスト高で赤字を計上しているとブラジルLime社のJohn Paz取締役は説明している。

今後のブラジル国内の電動キックボード業界は、撤退するLime社を除いたGrin/Yellow社、Scoo社、Uber社の三つ巴のマーケットシェア争いとなる。(2020年1月10日付けエスタード紙)

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