建材メーカーでは今年の建材販売は前年比4.0%増加予想

ブラジル建設材料工業協会(Abramat)並びにジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の共同調査によると、2020年の建材販売はサンパウロ市の住宅並びに商業部門向けが牽引予想、また下半期からインフレ整備プロジェクト入札開始などの要因で前年比4.0%増加を予想、昨年の建材部門販売は前年比2.0%増加を記録していた。

Abramat協会のロドリゴ・ナヴァーロ会長は、昨年12月の今年の建材販売予想は2.5%増加予想であったものの、今年の建設不動産部門のGDP伸び率が3.0%増加の上方修正に伴って、4.5%増加の可能性も否定していない。

ジャイール・ボルソナロ新政権による新社会保障改革の国会通過やコントロールされているインフレ指数、更なる引下げ予想の政策誘導金利(Selic)、金利低下の住宅ローン拡大、上下水道の規制緩和政策、現役サラリーマンの勤続期間保障基金(FGTS)預金や凍結預金の先払い政策導入、積極的な連邦公社の民営化、国内経済活性化のためのインフラ整備部門の入札案件増加などの要因で、今後の建築資材関連販売は大幅な増加が期待されている。

2020年の建材販売は個人住宅向け基礎建材販売が牽引するとナヴァーロ会長はは予想、ラヴァ・ジャット汚職事件によるゼネコン企業の壊滅的なダメージ並びにブラジルが経済リセッションに突入した2015年の建材販売は前年比マイナス7.2%、経済リセッション真っただ中の2016年はマイナス13.5%、2017年はマイナス3.1%を記録していた。

しかしブラジル国内経済が回復しだした2018年の建材販売は、前年比1.0%増加の1,840億6,000万レアル、2019年の伸び率は2倍の2.0%増加、今年は更に倍増の4.0%増加が見込まれているにも拘らず、2010年~2011年の建材販売の水準には程遠い。

2019年のブラジルのセメント業界の販売は前年比3.5%増加の5,450万トンを記録したが、今年は住宅建設向け建材販売以外に、中央政府や地方政府によるインフラ整備プロジェクト再開が期待されている。(2020年1月14日付けヴァロール紙)

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