昨年の製造業部門への対内直接投資は41.0%減少

ブラジル地理統計院(IBGE)の鉱工業部門生産調査(PIM-PF)によると、2019年の鉱工業部門生産は前年比マイナス1.1%を記録、海外投資家による製造業部門への対内直接投資は、前年比41.0%減少の99億ドルに留まった。

昨年の海外投資家によるサービス業部門への対内直接投資は前年の206億ドルから257億ドル、農畜産部門並びに鉱業部門への対内直接投資は、131億ドルとそれぞれ増加した一方で、製造業部門への投資は大幅に減少している。

2008年~2014年の海外投資家による対内直接投資の平均占有率は全体の46.0%であったが、2019年は53.0%に上昇、また前記同様に農畜産部門並びに鉱業部門18.0%から27.0%に上昇した一方で、製造業部門は36.0%から20.0%と大幅に減少、ブラジルは天然資源の輸出により製造業が衰退し失業率が高まる現象を表すオランダ病の様相となってきている。

昨年の海外投資家による対内直接投資が大幅に減少した分野として自動車鉱業部門が顕著であり、アルゼンチンの為替危機の影響で同国向け自動車輸出が前年比49%減少と壊滅的な影響を受けて、2018年の対内直接投資総額45億ドルは約半減に等しい25億ドルまで減少している。(2020年2月6日付けヴァロール紙)

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