2020年GDP成長率が+1%を下まわるという見方まで浮上

新型コロナウイルスのパンデミックに起因する社会・経済的な危機を受けてエコノミストは、ブラジルの経済成長に対する計測と見通しのやり直しを進める. 専門家の間では、既に、2020年のGDP成長率が+1%を切るという意見も出始めている。

MBアソシアードスは、2020年のGDP成長率の見通しをこれまで+1.7%としていたが、今回1.0%に引き下げただけでなく、第1四半期のマイナス成長は確定的とした上で、パンデミックが4月から6月にも引き続きどのような影響を与えるかにもよるが、上半期にリセッションとなる可能性もあるという認識を示した。同社はレポートの中で、「3月と4月に予想される経済活動の停滞は、上半期全体に影響を及ぼす」と指摘した。

アチーバ・インベスチメントスのチーフエコノミスト、カルロス・タデウ・デ・フレイタス・フィーリョ氏は、仮に新型コロナウイルスの伝染が中国で発生した状況を後追いして3か月にわたって下げ圧力となるなら、2020年のGDP成長率は最大でも+1.0%になると話す。その上で、「小・零細企業に与える打撃を考慮すれば、この水準を達成できれば喜んで良いと言えるものだ」と付け加えた。

3月16日にブラジル中銀は、2020年のGDP成長率に対する見通しが先週の+1.99%から+1.68%に低下したとする、金融機関を対象に実施している経済動向調査「Focus」の最新調査結果を発表した。

ジャイール・ボルソナロ大統領は3月16日、ブラジルの2020年のGDP成長率について、+2%には達しないという考えを示した。同大統領によると新型コロナウイルスのパンデミックは非常に憂慮すべき事態だという。3月11日に経済省は、2020年のGDP成長率に対する見通しを、それまでの+2.4%から+2.1%に引き下げたばかりである。(2020年3月17日付けエスタード紙)

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