中銀は銀行システムに1兆2,000億レアル注入

昨日ブラジル中銀は、新型コロナウイルスの影響からブラジルの銀行システム防御のために、2008年の世界金融危機時の5倍に相当する1兆2,160億レアルを投入すると発表。今回の銀行システム防御パッケージは銀行システムでのクレジット確保、民間企業や投資ファンドへの資金サポートを積極的に行う。

新型コロナウイルスの影響などによるどのような金融危機でも対応する能力を備えている”と中銀のRoberto Campos Neto総裁は強調している。

今回の銀行システム防御パッケージ総額は、2008年の世界金融危機時の5倍に相当する資金注入でブラジルの金融システムを防御するためにファイナンス及び為替の安定以外にも経済活性化支援につながる。

新銀行システム防御パッケージは、中銀向け預託金比率の緩和や銀行向けクレジット枠拡大でパッケージ総額はGDP比16.7%と2008年の1,170億レアルでGDP比3.5%の5倍に相当する資金を注入する。

中銀は今回の新銀行システム防御パッケージで、先週の490億レアルの銀行預託金緩和政策に続いて更に680億レアルの期限付き銀行預託金緩和政策を導入した。

中銀は並行してバーゼル指数3の銀行に対して890億レアルの資金緩和政策を導入していた経緯があった。また国家通貨審議会(CMN)は、投資ファンドが販売に苦慮している社債について、社債保証の条件で910億レアルに達するクレジット枠を設定している。

総額1兆2,160億レアルの今回の新銀行システム防御パッケージの内訳は、強制預託金プラス(LCR)証券部門は1,350億レアル、追加強制預託金部門は2008年の820億レアルを下回る680億レアル。農業信用証券(LCA)部門は22億レアル、ファイナンス証券(LF)付クレジットは6,700億レアル、新規特別保証付き期間限定預金(DPGE)部門は2,000億レアル、社債保証付きクレジット部門は910億レアルなどとなっている。(2020年3月24日付けヴァロールエコノミコサイトより抜粋)

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