中銀の発表によると、2020年2月のブラジル人の海外旅行での支出は、レアル通貨に対するドル高の為替並びに新型コロナウイルス(covid-19)の影響で8億8100万ドルに留まった。
今年2月のブラジル人の海外旅行での支出8億8100万ドルは,2月としては過去4年間で最低の支出を記録。今年は新型コロナウイルスの影響およびドル高の為替の影響で、ブラジル人の海外旅行は大幅な減少が予想されている。
今年3月から世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で、各国は海外渡航禁止を相次いで発令しているために、世界的に航空業界や観光旅行展ホテル業界は壊滅的な打撃を被っており、関連企業の救済政策の導入が不可欠となっている。
今年2月のブラジル人の海外旅行での支出8億8100万ドルはドル高の為替に伴って,前年同月の13億200万ドルを32.3%下回っていた。
今年2月の1か月間のレアル通貨に対するドルの為替は,4.57%高騰して2015年以降では最高のドル高を記録。ドル高の為替で航空券やホテルも上昇して、海外での支出削減を余儀なくされていた。
今年2月のドル高の為替以外にも新型コロナウイルスの関連ニュースが増加。2月末には世界保健機構が新型コロナウイルスの世界的リスクを“非常に高い”に引き上げていた。
一方今年2月の海外旅行者のブラジル国内での支出はドル高の為替にも拘らず、前年同月の5億4,200万ドルから4億7,800万ドルと大幅に減少していた。
今年2月の経常収支の旅行サービス収支は4億300万ドルの赤字、今年初め2か月間では12億6,000万ドルの赤字を計上。中銀では2020年の経常収支の旅行サービス収支は135億ドルの赤字を予想しているが、これには新型コロナウイルスの影響は考慮されていない。(2020年3月25日付けエスタード紙サイトより抜粋)