2020年初め2か月間のブラジルの経常収支は、前年同期比27.5%増加の158億ドルの赤字を計上、2015年同期以降では最悪の赤字を計上したにも関わらず、新型コロナウイルス(covid-19)の影響を受けていない数字であり、今後の経常収支の悪化は避けられないと予想されている。
中銀では、今年の経常収支は新型コロナウイルスの影響による世界貿易の縮小や国際コモディティ価格の下落などの要因で赤字拡大を予想。2019年初め2か月間の経常収支は37億ドルの黒字を計上していた。
2019年の経常収支は前年比22.0%増加の507億6,200万ドルの赤字を計上。中銀では2020年の経常収支は577億ドルの赤字に悪化すると予想している。
今年初め2か月間の海外投資家による対内直接投資は116億ドルにとどまっており、経常収支赤字の158億ドルを42億ドル下回ってカバーできていない。
2019年の海外投資家による対内直接投資は785億ドルを記録して前年をわずかに上回っていた。中銀は今年のブラジルへの対内直接投資総額は800億ドルを見込んでいるが、今年は新型コロナウイルスの影響で世界的に直接投資は減少する可能性が濃厚となっている。(2020年3月25日のエスタード紙サイトより抜粋)