2020年3月に国内の農機具販売が回復の兆しを見せて販売台数を拡大した。ただし、国内の農機具メーカーはいずれも新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響で事実上の生産停止状態であり、業界では、販売店の在庫が払底する今後数か月でその堅調な売れ行きも完全に失速すると予想している。
全国自動車工業会(Anfavea)が4月6日に発表したデータによると、3月のトラクターとコンバイン、ハーベスターの販売台数は4,100台で、2月の実績を46.1%上回った。Anfaveaのアルフレッド・ミゲル・ネット(Alfredo Miguel Neto)副会長によると、2019年3月と比較した場合でも+10.3%を記録した。比較対象の販売実績が低調だったこと、さらに季節的な販売変動(穀物コンバインの販売拡大時期)を反映しているという。さらに信用収縮で止まっていた売買交渉がまとまったことなどが影響したという。
3月に連邦政府は、社会経済開発銀行(BNDES)による農業融資を通じた農機具の調達に対する融資枠に、15億レアルを追加した。ただしこの融資は、農機具向けの政府融資の柱である車両刷新計画(Moderfrota)に合わせた金利が設定されていない。Moderfrotaの融資は、2019/20農年に97億レアルが、年利8.5%から10.5%で提供された。(2020年4月7日付けバロール紙)