昨日13日下院議会では、新型コロナウイルスのパンデミックによる地方政府(州・市)の今後6か月間の税収減少を補填するために、総額896億レアルに達する緊急救済プログラムを承認。また公立銀行の社会経済開発銀行(BNDES) 並びに連邦貯蓄金庫(Caixa)への負債返済の先送りを承認した。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、今年5月~10月の6か月間の各州政府の主な歳入源である州税の商品流通サービス税(ICMS)、また市役所の主な歳入源である市税のサービス税(ISS)の歳入減少を補うために、連邦政府は約800億レアルの臨時歳出を余儀なくされるとRodrigo Maia下院議長 (DEM-RJ)は説明している。
この地方政府への臨時緊急救済プログラムは、賛成票431票、反対票70票で承認されたが、上院議会で議論されたのちに承認を得なければならない。
臨時緊急救済プログラムの総額800億レアルは、今年の州税の商品流通サービス税(ICMS)、市税のサービス税(ISS)が昨年のこの2種類の税収総額が30%減少すると仮定して算出されているとRodrigo Maia下院議長 (DEM-RJ)は説明している。
covid-19 対応の地方政府への臨時救済金は400億レアルまでは、連邦政府はない袖を振って約束するとパウロ・ゲーデス経済相はきつく釘を刺している。
下院議会での投票前にcovid-19 危機による歳入補填期間として「6か月間の補填期間は充分」と説明。また地方政府が市民への公共サービス提供を保証する担保を取る必要があるとマイア下院議長は指摘していた。covid-19 危機による地方政府の2019年度をベースにした商品流通サービス税(ICMS)並びにサービス税(ISS)の減収補填に経済省経済班は反対している。
フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ政権で、輸出品を州の基幹税ICMS(商品流通税)の課税対象品目リストから削除したカンジール法に対して、連邦政府は州政府に補填を約束していたにも拘らず、なおざりにされていたが、マイア議長は州政府向け援助パーケージとして2019年の予算を引上げた経緯があったが、未だに裁判所で争っている。
経済省経済班は、連邦政府は歳入の大きなリオ州、サンパウロ州、ミナス州への歳入補填をコントロールする機能は持ち合わせていないと警告している。サンパウロ州政府のJoão Doria 州知事並びにリオ州政府のWilson Witzel州知事は、同州の歳入減少は計り知れないために、補填期間の延長を要請しているにも拘らず、連邦政府は要請を拒否している。
連邦政府は地方政府への税収減少を補填する代わりに、今後2年間にわたって州政府の公務員並びに市役所職員の給与凍結を交換条件にしたかったが、叶わなかった経緯があった。(2020年4月13日付けエスタード紙サイトから抜粋)