COVID-19問題にも関わらず、ブラジルの中国への輸出依存度拡大

昨年12月の中国湖北省武漢市が発生源の新型コロナウイルスのパンデミック拡大に伴う世界貿易縮小の影響にも関わらず、2020年第1四半期のブラジルから中国への輸出は、農畜産製品が牽引して増加した一方で、米国への輸出は減少している。

中国の今年第1四半期の正式な国内総生産GDP伸び率は17日に発表されるが、エコノミストは中国の第1四半期のGDP伸び率をマイナス6.5%と予想、今年通年のGDP伸び率は僅か2.5%増加予想、1976年以降では最低のGDP伸び率を記録すると予想されている。

今年第1四半期のブラジルの中国への輸出は前年同期比7.36%増加した一方で、ブラジルの輸出はマイナス3.22%に縮小。米国の輸出は1.0%増加した一方で、ブラジルからの輸入はマイナス19.31%と貿易相手国トップ5で最高の減少を記録している。

新型コロナウイルス感染で都市封鎖措置(ロックダウン)など厳しい統制が行われた今年第1四半期の中国への輸出は世界全体の29.0%を占め、前年同期の26.0%のマーケットシェアから更に拡大した一方で、米国のシェアは13%~11%に減少している。

今年第1四半期の中国への輸出は農畜産製品が牽引、特に豚肉輸出は前年同期比270%、牛肉は125%、原綿は120%それぞれ増加。また4月初め2週間の中国向け農畜産製品輸出は前年同期比71%増加した一方で、輸出全体では僅か2,0%増加に留まっている。4月初め2週間の中国向け大豆輸出は大豆輸出全体の70%以上を占めている。

今年第1四半期の米国向け輸出では、工業製品の落ち込みが顕著でマイナス17%、航空機向けエンジンやタービンは前年同期比マイナス52%、航空機はマイナス27%、建設用機械・装置マイナス51%であった。(2020年4月15日付けエスタード紙サイトより抜粋)

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