2020年第1四半期の国内鉱工業生産量が前年同期比-17.67%の2億2,044万トン(2020年4月16日付けバロール紙)

ブラジル鉱業協会(Ibram)が4月15日、2020年第1四半期(1―3月期)の国内鉱工業生産量が前年同期比-17.67%の2億2,044万トンにとどまったと発表した。前年同期の鉱工業生産量は、2億6,545万トンだった。

1月から3月にかけて、国内の資源会社の売上は360億レアル。なお、これらの金額には石油・ガス業界の企業は含まれていない。第1四半期の鉱工業生産量が落ち込んだ理由について同協会のウィルソン・ネリオ・ブルメル会長は、1月から2月にかけてミナス・ジェライス州内で強い雨が続いたことが原因だと説明した。

「現在、何らかの予想をたてる場合、パンデミックを考慮しないわけにはいかない。ただ今回の統計の対象期間に新型コロナウイルス(COVID-19)はそれほど大きな影響を与えていたわけではない。むしろ、降雨だ。ただし4月には、現在のような状況が続いていることで、現実的な判断として生産が落ち込むと確信している」という。

州別にみると第1四半期は、業界の売上全体の44.7%、161億1,000万レアルを計上したパラー州がとりわけ目立った存在感を示した。ミナス・ジェライス州がこれに続き、売上のシェアは35.7%、128億レアルを記録した。

Ibramのデータに基づくと第1四半期の輸出は1億4,700万トンで、前年同期比-17.67%。金額ベースでは、前年同期比とほぼ同水準の69億8,000万ドルを計上した。鉄鉱石は引き続き、鉱工業製品の輸出の中核を担い、輸出量は7,027万トン、46億1,000万ドルを輸出した。業界の売上全体から見ても、鉄鉱石は66%を占めた。

ブルメル会長は、鉱工業製品の輸出もパンデミックの影響を受けて第2四半期には減少する見込みだとコメントした。「中国は現在、世界の鋼材生産の50%以上を占めており、国内需要が存在するのも確かである。しかしながら中国もまた鋼材の主要輸出国であり、他の市場で需要が大きく落ち込めば同様にそれは鉄鋼業界にも波及し、鉄鉱石の生産と輸出にも波及することになる」と同会長は指摘した。(2020年4月16日付けバロール紙)
 

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=47100