全国工業連合会(CNI)は韓国との自由貿易協定交渉中止を要請(2020年4月28日付けエスタード紙サイト)

ブラジルが加盟しているメルコスールと韓国との自由貿易協定締結は、ブラジル製品に損害を与え、更に貿易収支赤字が70億ドルに拡大するために、全国工業連合会(CNI)は連邦政府に対して協定交渉の中止を要請している。     

先週金曜日にメルコスール加盟国としての貿易交渉を放棄したアルゼンチン政府の発表前に、昨年ヨーロッパ連合並びにスイス、ノルウエー、アイスランド並びにリヒテンシュタインで構成される欧州自由貿易連合(EFTA)との自由貿易協定合意を除く一切の自由貿易交渉の停止を全国工業連合会(CNI)は連邦政府に対して要請している。

メルコスール加盟国としての貿易交渉を放棄したアルゼンチンの脱退で、更に韓国製の輸入品がブラジルに雪崩れ込んでくることを全国工業連合会(CNI)は警戒している。2019年の韓国との貿易収支はブラジル側の12億5,600万ドルの赤字を計上していた。

韓国とメルコスール加盟国との自由貿易協定は、90%の製品の貿易関税の撤廃が織り込まれているが、韓国は既に中国、インド並びにトルコとのFTAを締結している。メルコスールは20%の輸入関税を課しており、一般特恵関税制度は適用していない。

ブラジルの製造業部門はコロナウイルのパンデミック危機で、ブラジル製品の競争力が失われることを心配しており、先週CNI代表団は、パンデミック後の中国製品の輸入急増の危険性をパウロ・ゲーデス経済相に訴えた。
 

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