中銀は今年のGDP伸び率をマイナス3.76%、インフレは2.0%以下と予想(2020年5月4日付けエスタード紙サイト)

中銀の最終フォーカスレポートによると、2020年のブラジルの国内総生産GDP伸び率は、前回予想のマイナス3.34%からマイナス3.76%と12回連続で下方修正している。

中銀は今年のブラジルのGDP伸び率をマイナス3.34%からマイナス3.76%に下方修正したにも拘らず、世銀の予想マイナス5.0%、国際通貨基金(IMF)の予想のマイナス5.3%よりも楽観的な見方をしている。2021年のGDP伸び率は3.0%増加から3.20%増加に上方修正している。

また中銀では今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の2.20%から1.97%と8回連続で下方修正。今年のインフレ指数の中央目標値4.0%、許容最低値2.50%を下回る予想となっている。

また2021年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想3.40%から3.30%に下方修正。来年のインフレ中央目標値は3.75%、許容インフレ目標値は2.25%~5.25%となっている。

今週5日、6日開催予定の中銀の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利(Selic)は0.5%引き下げて3.25%になると予想されている。また6月開催の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利(Selic)は更に0.5%引き下げて2.75%の予想、しかしエコノミストは年末まで僅か0.25%引き下げて3.0%になると予想している。また2021年末の政策誘導金利(Selic)は前回予想の4.25%から3.75%に下方修正している。

今年の連邦政府の財政プライマリー収支赤字は、前回予想のGDP比6.20%から7.20%に下方修正、統計を取り始めた2001年以降では最大の赤字予想となっている。

新型コロナウイルのパンデミックによる国内経済の停滞、更にセルジオ・モーロ法務治安大臣が辞任などでジャイール・ボルソナロ政権が更に不透明となってことで、今年の財政プライマリー収支赤字予想が悪化した要因となっている。過去最悪の赤字はジウマ・ロウセフ政権下の2016年に記録したGDP比2.48%の赤字であった。

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