1トン当たりの鉄鋼製品価格の10.5%の値上げを発表したナショナル製鉄所(CSN)に追従する形で、ウジミナス製鉄所並びにアルセロールミッタル製鉄所は、7月からの鉄鋼製品値上げを検討しているとブラジル鉄鋼卸売業者協会(Inda)のカルロス・ロウレイロ会長は説明している。
ナショナル製鉄所(CSN)は、生産コスト上昇で鉄鋼製品の値上げを発表したが、ウジミナス製鉄所並びにアルセロールミッタル製鉄所も自社生産の鉄鋼製品の10.0%前後の値上げを来週中に発表するとロウレイロ会長は予想している。
COVID-19パンデミック危機の影響で、3月から鉄鋼製品需要は減少していたが、建設業、白物家電、輸送関連機械・装置並びに農業機械部門で僅かながら回復の兆しが表れてきている。国内鉄鋼メーカーによる鉄鋼製品価格の値上げは、顧客への転嫁を余儀なくされるとロウレイロ会長は指摘している。
「COVID-19パンデミックで壊滅的な打撃を被っている自動車部門を除いて、鉄鋼製品消費する他の産業部門で僅かながら消費が増加、6月の鉄鋼製品消費は昨年とは比較にならないが、僅かながら予想を上回った」とロウレイロ会長は説明している。
鉄鋼製品価格の値上げの一因として、国内の鉄鋼製品価格は輸入鉄鋼製品よりも10%安価であり、国内の鉄鋼メーカーは、自社の鉄鋼製品の値上げの余地があると指摘している。