ブラジル鉄鋼メーカーはV字回復で価格調整(2020年9月14日付けヴァロール紙)

COVID-19パンデミックの今年3月の今年のブラジル国内の鉄鋼製品消費は、経済リセッション突入で前年比20%減少の悲観的な予想をブラジル鉄鋼協会(IABr)では行っていた。

各鉄鋼メーカーの平均設備稼働率は42.0%まで減少、今年4月には鉄鋼製品需要減少に伴う生産調整のために、13高炉の稼働停止を余儀なくされていた。

生産停止のために稼働停止されていた13高炉のうち4高炉が再稼働したために、現在の鉄鋼メーカーの平均設備稼働率は、60%に達してV字型回復最栗に突入しているとブラジル鉄鋼協会(IABr)のマルコ・ポーロ・デ・メーロ理事長は説明している。

多くの都市では外出自粛や経済活動規制の緩和に伴って鉄鋼製品の需要拡大で、今年6月並びに7月には4高炉の操業を再開したが、ナショナル製鉄所(CSN) も5月から操業停止していた年間生産が各150万トンの2高炉の操業再開を予定している。

COVID-19パンデミックの影響で、今年4月の鉄鋼メーカーの平均設備稼働率は42%まで減少していたが、鉄鋼メーカーの理想的な設備稼働率である80%を目指しているとマルコ・ポーロ・デ・メーロ理事長は指摘している。

国内の鉄鋼需要拡大は建設業界向け棒鋼生産が牽引、今年初め7か月間の棒鋼販売は、前年並みの水準で推移しており、今年の棒鋼販売は、前年比5.0%増加をItaú BBA社アナリストのDaniel Sasson氏は予想している。

また平板鋼の販売は最も消費の大きな自動車業界の回復に左右されるが、今年の平板鋼販売は、COVID-19パンデミック時の大幅な減少予想ほど悪化しないとDaniel Sasson氏は予想している。

今年の平板鋼販売は前年比10%減少予想、また今年の鉄鋼製品の国内販売は前年比5.0%~10.0%減少予想、COVID-19パンデミック時の予想である20%減少から大幅な回復が見込まれている。

鉄鋼製品価格は7月並びに9月にそれぞれ10%値上げされたが、先週金曜日にナショナル製鉄所は平板鋼の13%の値上げを発表しており、業界関係者は10月の各鉄鋼メーカーは10%の値上げを予想している。

現在の輸入鋼材と国産鋼材の価格差は、ドル高の為替の影響で10%~15%に達しているために、第3四半期に再度の値上げを余儀なくされるとDaniel Sasson氏は指摘している。

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