COVID-19パンデミックにも拘らず、銀行クレジット不渡りが減少(2020年10月12日付けエスタード紙)

 2020年7月の銀行の負債返済が期限を過ぎている法人企業数は今年の最低レベルまで減少して一方で、250万社は銀行側と負債返済で交渉を行っている。金融スペシャリストは、COVID-19パンデミック対応としてのの臨時救済政策や外出自粛令や必需品以外の営業禁止で窮地に陥っている零細・小企業並びに個人零細事業主(MEI)の救済措置が終了する来年1月からの延滞率の増加を憂慮している。

COVID-19パンデミックで失業率や零細・小企業の倒産が記録的なレベルに上昇したにも関わらず、個人並びに法人企業のクレジット延滞率は減少している。

金融スペシャリストは、COVID-19パンデミック対応としての個人向け臨時救済政策並びに零細・小企業並びに個人零細事業主(MEI)の救済措置、過去最低となる政策誘導金利Selicも銀行は60日間のクレジット返済期限の先送りを許可していた。

今年7月の銀行の負債返済遅延は6,350万人に達しているものの、COVID-19パンデミックで外出自粛要請が出された4月比では250万人減少。また7月の負債返済が遅延している法人企業は580万社と今年最低のレベルまで減少していると銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)エコノミストのLuiz Rabi氏は指摘している。

今年初め8月間に民事再生法を申請した企業数は868社と前年同期比7.3%減少と2015年以降では最低、今年の民事再生法申請は1,300社と昨年の1,387社を下回ると予想されている。

ブラジル銀行連盟(Febraban)によると、COVID-19パンデミック危機の初めから8月末まで、各銀行は合計1,420万件のクレジット契約のうち1,105億レアルの負債返済を延期した。この負債返済遅延総額1,105億レアルのうち、中小企業や個人の負債総額は622億レアルに達している。今月は延長クレジット支払い期限のなり、高い失業率のシナリオでは、不渡り増加の可能性が上昇すると予想されている。

今年下半期のブラデスコ銀行、イタウー銀行、ブラジル銀行並びに連邦貯蓄金庫は、クレジット部門の不渡りに対する貸倒引当金を140億レアル引上げて1,936億レアルで不渡り増加に備えている。

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