バンク・オブ・アメリカ( BofA)メリルリンチ社の調査によると、2020年第3四半期の不動産市場は住宅需要が急回復傾向を示しており、今後数年間の不動産業界の活況を予想している。
低所得の住宅セグメントで事業を展開する企業は、資金調達で恩恵を受けており、ブラジルの住宅建設会社は、盛んな住宅需要の増加を利用できる状況に置かれている。
低所得者層向けセグメントは、1979年に設立されたミナス州都ベロ・オリゾンテに本社を置く不動産開発業者で中低所得者層向けの不動産開発に強みを発揮するMRV社よりもTENDA及びがDirecional社が有利であり、中流並びに上流の顧客層はCyrela社並びにEven社の住宅購入を選択する傾向となっている。
MRV社は今年10月までに3億3,800万レアルの資金調達、Even社は1億8,600万レアルの資金調達、Direcional社は8,300万レアルの資金調達したが、年末まで堅調に資金調達するとバンク・オブ・アメリカは予想している。
住宅販売速度は加速しており、第3四半期の住宅販売は前四半期比では6.0%増加、資金調達率の低下が需要を増加させるにつれて、即時の現金流入を意味する在庫販売が増加していることも注目に値する。第3四半期の在庫販売は45%増加した。
記録的な低所得層向けの住宅販売は、マーケットシェアを拡大、「MRVの第3四半期のマーケットシェアは2%ポイント増加。大衆住宅はブラジルで非常に細分化されており、国内最大のプレーヤーのMRV社のマーケットっシェアは僅か11.3%に留まっている。
大手不動産会社はCOVID-19パンデミックでもオンライン販売や資金調達が容易で市場を牽引しており、今後の新築住宅リリース軒数の増加やサプライヤーとの価格交渉で有利に進められるために、今年の最終四半期の収益率も順調になると予想されている。
低所得層向け住宅販売のMRV社並びに Direcional社の第3四半期の住宅販売は、記録を更新した前四半期に続いて好調に推移している。また中高所得層向けの住宅建設会社Even社にとって、住宅在庫の完売及び新規住宅リリースで好調な売り上げに繋がっている。最後に、すべての企業にとって、同行は第4四半期に新規住宅リリースで売上が堅調に推移し、利益見積もりも強気の予想となっている。
来週Cyrela社, Tenda社並びにEztec社は決算発表が予定されているが、バンク・オブ・アメリカでは他の不動産会社のように好調な決算発表を見込んでいる。