ブラジル地理統計院(IBGE)の月間サービス生産量調査(PMS)の発表によると、2020年8月のサービス部門生産量は3ヶ月連続となる前月比2.9%増加を記録。今年6月から8月の3か月間のサービス部門の累計生産量は、二桁増加の11.2%増加を記録している。
今年8月の過去12か月間のサービス部門生産量はマイナス5.3%を記録、2012年12月から統計を取り始めて最大の落込みを記録した一方で、8月のサービス部門生産量は、一般家庭サービス部門や輸送サービス部門が牽引して2.9%増加に繋がっている。
8月の一般家庭向けサービス部門生産量は、前月比33.3%増加したにも関わらず、COVID-19パンデミック前の2月比では、マイナス41.9%と依然として大幅な落ち込みを記録しているとコンサルタント会社GO Associados社エコノミストのLucas Godoi氏は指摘している。
8月の一般家庭向けサービス部門生産量の前月比33.3%増加要因として、外出自粛要請措置の緩和以外にも一般消費者の外食やイベント・観光の利用再開も後押ししている。
8月の輸送・輸送補助サービス・郵便サービスセクターの生産量は前月比3.9%増加、5月から8月の4か月間の累計生産量は18.8%増加したが、COVID-19パンデミック中の3月並びに4月の累計生産量のマイナス25.2%のカバーには至っていない。
一般家庭のオンライン小売販売の消費増加は、物流保管セクター生産量の回復に繋がっており、また陸上輸送セクターの生産量もダイナミックに回復している。サービス部門生産量がCOVID-19パンデミック前の水準まで戻るには更に10.8%増加が必要であるが、年末までの回復は難しいとIBGE調査員のRodrigo Lobo氏は予想している。
一般家庭向けサービスセクター生産量が今年2月の水準に戻るには72.2%増加が必要であり、情報・通信サービスセクターはマイナス2.5%、教育・研究機関などの公共サービスセクターはマイナス13.7%、その他のサービスセクターはマイナス1.1%となっている。
また宿泊・食事サービスセクター生産量が今年2月の水準に戻るには43.9%増加が必要であり、また航空輸送サービスセクターも52.8%増加が必要となっている。