今年第3四半期決算でヴァーレ社は黒字、ペトロブラスは赤字計上(2020年10月29日付けヴァロール紙)

資源大手ヴァーレ社の2020年第3四半期決算では、純益は鉄鉱石の国際コモディティ価格が好調に推移した要因で、前年同期の138.7%増加の156億1,000万レアルを記録している。

一方ペトロブラス石油公社の純益は、前年同期の90億8,000万レアルの黒字から一転して15億4,600万レアルの赤字を計上していて明暗を分けている。

ペトロブラス石油公社の第3四半期の15億4,600万レアルの赤字は、主に税金恩赦プログラムの遵守や有価証券の買い戻しなどの非経常的な影響で記録している。ペトロブラス石油公社の売上は、前年同期比8.2%減少の707億3,000万レアルに留まっている。

ヴァーレ社の第3四半期の純売上は前年同期比42.4%増加の579億レアル。税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示すEBITDAは前年同期比79.1%増加の328億レアル、負債総額は前年同期の53億ドルから44億ドルと8億ドルも減少している。

第3四半期の含有量が6%以上の鉄鉱石の1トン当たりの価格は、中国の旺盛な需要に支えられて112.1ドルに達しており、第2四半期よりも23.2ドル上昇している。

ペトロブラスの第3四半期のEbitda総額は334億4,000万レアル、手持ちの運転資金総額は401億レアル。コア事業への資金集中で積極的にポートフォーリオ事業の放出で負債総額は6月末の910億ドルから9月末は12.8%減少の796億ドルに縮小しており、今年末の負債総額目標の870億ドルを既に下回っている。

同社の純負債総額は7.0%減少の662億ドル、Ebitdaに対する潤負債は2.33倍。今年初め9か月間の自社資産売却総額は、COVID-19パンデミックの影響で10億ドルに留まった。

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