ブラジル銀行の2020年第3四半期の純益は、前年同期比23.3%減少の34億8,200万レアル、前四半期比では5.2%増加、金融アナリストの予想は36億1,400万レアルであった。
今年第3四半期の粗利は、前年同期比3.4%増加の140億1,700万レアル、前四半期では3.6%減少を記録している。今年第3四半期のクレジット部門は、前四半期比で1.2%増加の7,309億4,500万レアル、過去12か月間のクレジット部門は6.4%増加している。
第3四半期のクレジット部門の不良貸付残高(PDD)総額は、前年同期比40.5%増加の55億800万レアル、前四半期比では6.8%減少している。第3四半期のクレジット部門の不渡りに対する貸倒引当金総額は、前四半期比10.6%増加の65億7,500万レアル、前年同期比では30.5%増加している。
不良貸付残高(PDD)の純利益を減らす信用回収収入は、前四半期比43.5%増加の22億8,300万レアルを記録、前年同期比では32.6%増加している。今年9月末のブラジル銀行のクレジット部門の延滞率は、6月末比で2.84%減少の2.43%、前年9月末比では3.47%減少、9月末の特定のケースを除く延滞率は1.92%であった。
9月の個人向けクレジットの延滞率は、6月末の3.43%から2.73%に減少。昨年9月末の延滞率は3.52%であった。また9月末の法人向けクレジットの延滞率は6月末の2.42%から1.99%に減少、昨年9月末の延滞率の3.97%から大幅に減少している。前期同様に農畜産部門のクレジットの延滞率は3.14%から2.84%に減少、昨年9月末の延滞率は3.27%であった。
ブラジル銀行ではクレジット部門の不渡りを減少させるために、9月末まで総額1,092億レアルに達する支払い延長を余儀なくされていた。そのうち個人向けクレジットの支払い延長は469億レアル、零細企業向けクレジットは266億レアル、中小企業向けクレジットは155億レアル、大企業向けクレジットは157億レアル、政府系公社は157億レアル,農畜産部門向けクレジットの支払い延長は45億レアルであった。
6月末のクレジット部門の支払い延長再交渉総額は254億9,700万レアル、9月末は254億7,400万レアルと僅かに縮小したが、前年9月末比では10.1%増加している。
9月末の90日迄の短期クレジットの延滞率は1.53%と6月末よりも0.01%減少、前年9月末よりも0.47%減少。一方90日以上の延滞率は6月末の2.84%から2.43%に減少、昨年9月末の延滞率4.37%よりも50%近く減少している。