全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、2020年10月のバスやトラックを含む新車生産台数は、前月比7.4%増加の23万6,500台、10月の生産台数23万6,500台は過去12か月間で最高の生産台数を記録したにも拘らず、前年同月比ではマイナス18.0%と依然として大幅に落ち込んでいる。
自動車部品サプライヤーの中には部品不足で、自動車メーカーは問題を回避するための後方支援を提供していると全国自動車工業会(Anfavea)のルイス・カルロス・モラエス会長は説明している。
自動車メーカーは、完成品の生産計画に支障をきたさないために、タイヤを含むサプライヤー網のティア1(Tier1)やティア2(Tier2)での部品供給不足解消のモニタリングを行っている。
各自動車メーカーは、鉄鋼メーカーがすでに発表した鉄鋼製品価格の値上げ幅を認めれば最終消費者への価格転嫁を余儀なくされるために、値上げ幅の引下げ交渉しているとモラエス会長は説明している。
今年10月のトラック生産は前月比15.6%増加の1万900台、前年同月比ではマイナス18.0%、今年初め10か月間の新車生産は、前年同期比マイナス38.5%の157万台に留まっている。10月の自動車メーカー並びに自動車ディーラーの新車在庫は、営業に数換算で18日と9月の20日より減少しており、適正在庫化で運転資金強化を図っている。
今年10月のトラックやバスを除く新車生産は、前月比7.2%増加の22万3,800台、前年同月比ではマイナス18.5%を依然として二桁台の生産落込みを記録している。また10月のバス生産は前月比マイナス7.8%の1,800台、前年同月比ではマイナス31.8%に留まっている。
自動車販売代理店が加盟する全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の発表によると、10月のバスやトラックを含む新車登録台数は、前月比3.5%増加の21万5,000台、前年同月比ではマイナス15.1%を記録している。また今年初め10か月間の新車登録台数は、前年同期比マイナス30.4%の159万台に留まっている。
レンタカー会社からの新車需要の急増に伴って、新車納品が180日迄要しているために、自動車メーカーでは土曜出勤も含めて新車増産に拍車をかけているとAnfaveaのルイス・カルロス・モラエス会長は指摘している。
今年上半期の新車の在庫はあった一方で、レンタカー会社の需要はなかった。しかし急に1か月間でレンタカー会社が要求する15万台の新車納入を謂われても答えられないとモラエス会長は指摘している。
10月の自動車輸出台数は、前年同月比16.4%増加の3万4,900台、前月比ではアルゼンチン向け輸出が牽引して14.3%と二桁増加を記録している。今年初め10か月間の自動車輸出は、前年同期比マイナス34.2%の24万1,900台に留まっている。