10月の中央政府の財政プライマリー収支赤字は35億6,400万レアル(2020年11月26日付けヴァロール紙)

中銀、国庫庁並びに社会保障院(INSS)で構成される中央政府の2020年10月の財政プライマリー収支は、35億6,400万レアルを赤字を計上、9月の761億5,400万レアルの赤字から大幅に減少している。

しかし10月の財政プライマリー収支赤字が35億6,400万レアルに達した要因として、COVID-19パンデミック対応による緊急財政支出の大幅な増加並びに各種納税の先送りが大幅な赤字の要因となっている。

10月の財政プライマリー収支赤字35億6,400万レアルは、財務省のプリズム財政レポート(Prisma Fiscal )を基にした財務省エコノミストの予想の441億レアルを大幅に下回った。昨年10月の中央政府の財政プライマリー収支は86億8,400万レアルの黒字を計上していた。

10月の中央政府の財政プライマリー収支の内訳として、故㏍庁は61億1,800万レアルの黒字を計上していた一方で、社会保障院INSSは96億3,800万レアルの赤字を計上、中銀は4,400万レアルの赤字を計上していた。
 
今年初め10か月間の中央政府の財政プライマリー収支は6,809億7,400万レアルの赤字を計上、10月の過去12か月間の累計財政プライマリー収支は、GDP比9.8%に相当する7,256億レアルに達している。

今年の中央政府の財政プライマリー収支の許容目標赤字は、1,241億レアルに据え置かれていたが、新型コロナウイルスのパンデミック危機に対する連邦政府の非常事態宣言(calamidade publica)で、今年の財政プライマリー収支の許容目標赤字に収める必要がなくなっている。

今年10月の中央政府のインフレ指数を差引いた実質歳入総額は、前年同月比9.8%増加の1,331億1,300万レアル、一方歳出総額は21.8%増加の1,366億7700万レアルを記録している。今年初め10か月間の中央政府の歳出総額は、今年の上限の79.1%に相当する1兆1,520億レアル、今年の歳出上限総額は、1兆4,540億レアルに制限されている。

今年10月の連邦公社による利益・配当金が1,802万レアル、今年初め10か月間では52億レアルに留まったが、昨年10月の連邦公社による利益・配当金は23億5,200万レアルであった。

連邦政府は、今年10月に公共投資として前年同月比109.6%増加に相当する77億1,100万レアルを支出、今年初め10か月間では、前年同期比148.9%増加に相当する791億4,200万レアルを記録している。

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