10月のサンパウロ州の鉱工業部門生産は、6ヶ月連続で増加記録(2020年12月9日付けヴァロール紙・IBGEサイトから抜粋)

ブラジル地理統計院(IBGE)の州別鉱工業部門生産調査(PIM-Regional)によると、2020年10月のサンパウロ州の鉱工業部門生産は、前月比0.5%増加に留まって、9月の前月比5.7%の大幅増加から微増に留まった。

ブラジルの鉱工業部門生産の34.2%に相当するサンパウロ州の10月の鉱工業部門生産は、今年5月から6ヶ月連続で前月比で増加を記録して回復サイクルに突入している。

今年2月のサンパウロ州の鉱工業部門生産は前月比マイナス0.8%を記録、3月はマイナス5.4%、4月はCOVID-19パンデミック防止要請の影響で、州政府による必需品以外の製造業部門の生産停止で、マイナス24.7%を記録していた。

しかし今年5月はサンパウロ州内の鉱工業部門の生産再開で前月比10.6%増加、6月も10.6%増加、7月8.9%増加、8月4.5%増加、9月は5.7%増加していたが、10月は僅か0.5%増加に留まっている。

今年5月~10月の6か月間のサンパウロ州内の鉱工業部門の累積生産は、47.7%増加を記録してCOVID-19パンデミック前の2月の水準を5.3%上回っている。

しかし今年10月のサンパウロ州の鉱工業部門生産は、ピーク時の2011年3月の水準よりも依然として17.7%下回っているが、2019年5月と同じ水準まで回復しているとブラジル地理統計院(IBGE)のMonteiro氏は説明している。

今年10月のサンパウロ州の鉱工業部門生産が僅か0.5%微増に留まった要因として、第2波や第3波など今後のCOVID-19パンデミックの先行き不透明感の増加、高止まりしている失業率、実質賃金の減少など短・中長期的な需要減衰による生産調整以外にもサプライヤーの部品供給問題の発生もブレーキをかけている。

IBGE州別鉱工業部門生産調査(PIM-Regional)によると、今年10月の全国の15地域のうち9地域は、COVID-19パンデミックの前の今年2月の水準を上回っている。今年10月の全国平均の鉱工業部門生産は前月比1.1%増加、ペルナンブーコ州の鉱工業部門生産は前月比2.9%増加を記録、今年2月の水準を2.6%上回っている。

またパラナ州は3.4%増加、サンタ・カタリーナ州2.8%増加、北東部地域は1.7%増加を記録して全国平均を上回ったが、マット・グロッソ州は1.1%増加、セアラー0.5%増加、ミナス州は0.4%増加に留まっている。南大河州は前月比変わらずであった。

一方リオ州はマイナス3.9%、ゴイアス州マイナス3.2%、エスピリット・サント州及びパラー州はそれぞれマイナス1.8%、アマゾナス州マイナス1.1%、バイア州はマイナス0.1%を記録している。

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