2019年の病院、クリニック並びに画像診断センターなどの医療関連機関の買収合併M&A件数は記録更新していたが、今年及び来年のM&A件数は継続して過去最高を更新すると予想されており、更なる業界再編が加速すると予想されている。
今年初め10か月間の医療関連機関のM&A件数は既に50件に達し、昨年の57件を上回る勢いで接近してきており、過去20日間にさらに6件のM&Aオペレーションが行われた。先週Rede D’Orは新規株式公開IPOで80億レアルに達する資金調達に成功して、今後の病院、クリニック並びにラボラトリーのM&Aを加速させる。
ブラジル国内の医療機関は、伝統的に創業ファミリー経営が主流であり、外資系参入が許可された2015年以降は、外資系企業によるブラジルの民間医療機関の吸収合併が加速してきている。
今年12月には、M&Aでマーケットシェア拡大を続けているNotredame Intermédica社は、ミナス州都のベロ・オリゾンテ市のLifecenter病院を2億4000万レアルで買収している。
またラボラトリー網Delboni Auriemoを傘下に置くDasaグループは、サンパウロ市のLefortebとインを17億7000万レアルで買収、Muito Mais Saúdeブランドを擁する健康保険プランQualicorp社は、Oxcorp傘下のPlural社を買収、laboratório Fleury社は、Olhos Moacir Cunhaクリニック及びCentro de Infusões Pacaembuセンターを買収している。
ブラジル国内の医療関係機関の業界再編は今後数年間にわたって、既に病院やラボラトリーを傘下に収めている大手医療機関が継続するとコンサルタント会社JK Capital社のSaulo Sturaroパートナーは予想している。
JK社は今年すでに3件の医療機関の企業買収を仲介、 Notredame Intermédica社によるパラナ州ロンドリーナ市のHospital do Coração社、apvida社によるSão José グループ、Hospital CareによるAustaグループを仲介、また9件のM&A案件が進行中となっている。