中銀の正規の今年2月のクレジット部門発表を前に、ブラジル銀行連盟(Febraban)は、今年2月のクレジット部門のクレジット残高は前月比0.5%増加した。
しかし今年2月のクレジット部門のクレジット残高は前年同月比では、連邦政府によるCOVID-19パンデミック対応の昨年上半期からの月額600レアルの緊急給付金(auxílio emergencial)支給、昨年9月から半額の300レアルの給付金支給は昨年12月をもって終了した影響で、マイナス15.9%に落ち込んでいる。
今年1月クレジット部門のクレジット残高は、昨年12月の緊急給付金(auxílio emergencial)支給の終了に伴って、前年同月比でマイナス16.0%と今年2月のマイナス15.9%の落ち込みを上回っていた。
昨年12月に終了した緊急給付金支給に替わって、銀行は企業や一般家庭向きのクレジット拡大を継続しているとブラジル銀行連盟(Febraban)のRubens Sardenberg理事は説明している。
今年2月の商業銀行の個人向けクレジットは前月比0.8%増加、前年同月比11.3%増加、特にクレジット先が限定されている住宅ローン向けクレジットは、低金利が牽引して0.9%増加している。
また融資先が限定されていない今年2月の個人向けクレジットは、再度の緊急給付金支給のインパクトに左右されることなく、前月比0.7%増加で2008年以降では最高の伸び率を記録している。
今年2月の法人向けクレジットは前月比0.2%微増に留まったが、融資先が自由の法人向けクレジットは0.8%増加した一方で、融資先限定の法人向けクレジットはマイナス0.8%、前年同月比の法人向けクレジットは22.5%増加、そのうち自由クレジットは22.2%増加、限定クレジットは22.8%増加している。
今年2月の法人向けクレジットは、2009年以降では最高の伸び率を記録、しかしクレジット部門に関する金融取引税(IOF) の再開、7月からの純益に対する社会納付金(CSLL)の税率引き上げ、政策誘導金利の上昇などで、今後数か月間の法人向けクレジットは減速すると予想されている。