ブラジル大手鉄鋼メーカーゲルダウ社の2021年第1四半期の純益は、前年同期の2億1,600万レアルの10倍以上に相当する24億5,000万レアルを記録している。
今年第1四半期のゲルダウ社の売上は、鉄鋼製品の販売増加並びに北米での売上増加、レアル通貨に対するドル高の為替が牽引して、前年同期比77.0%の大幅増加の163億4,000万レアルを記録している。
同社の今年第1四半期の税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、前年同期比308%増加の42億レアルを記録している。
同社の今年第1四半期の販売コストは、販売量の増加並びに原材料のコストの上昇に伴って50%増加、スクラップ販売は77.0%増加した一方で、鉄鉱石の国際コモディティ価格も94%高騰している。
同社の今年第1四半期の鉄鋼製品販売は、ゲルダウが生産を行っている各国の鉄鋼製品の消費回復に伴って、15.0%増加の308万トンに達している。また鉄鉱製品生産はマイナス1.0%の315万トンであった。
ゲルダウ社の特殊鋼を除いた第1四半期の国内販売は31.0%増加、そのうち僅か4.0%は輸出であった。また同社は14万5,000トンの鉄鉱石を第三者に販売、また71万8,000トンは国内消費に回された。鉄鉱石部門の売上は102%増加の68億8,000万レアル、輸出はマイナス53.0%の1億9,200万レアルであった。
ゲルダウ社の第1四半期のEBITDA有利子負債倍率は、Ebitdaの増加に伴って昨年の第4四半期の1.25倍から0.96倍に減少して改善してきている。ゲルダウ社は、第1四半期決算の普通株並びに優先株の1株当たりの配当金0.40レアルを5月26日の支払いを予定している。