5月のインフレは0.83%で5月としては過去25年間で最高(2021年6月9日付けエスタード紙)

 9日の ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2021年5月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、4月の0.31%から0.83%と大幅に上昇している。

ブロードキャストプロジェクションの今年5月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)予想は、最低予想は0.65%、最高予想の0.76%を上回っている。

今年初め5か月間の累計IPCA指数は3.22%、5月の過去12か月間では8.06%に達しており、ブロードキャストプロジェクションの最低予想7.85%、最高予想7.98%を上回っている。

今年5月のIPCA指数を押上げたのは住居費の1.78%、特に電力エネルギー料金は5.37%値上がりしてIPCA指数を押上げる主な要因となっている。

ブラジルでは現在、電気代の追加料金は水力発電所のダム貯水量や火力発電所の稼働率を基に算定され、追加料金は4段階に分かれいる。5月の「赤1」の100キロワット時(kWh)当たりの追加料金は4.169レアル。今年1月~4月迄の「黄色」の時は1.343レアルであった。

今年5月の輸送部門グループのIPCA指数は、4月のマイナス0.08%から一転して1.15%と大幅上昇。特にガソリン価格は、4月のマイナス0.44%~一転して2.87%上昇、今年初め5か月間では24.70%、過去12か月間では45.80%それぞれ大幅な値上がりを記録している。

7日発表の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のIPCA指数は5.44%と9週連続で上方修正されている。今年のIPCA指数の中央目標値は3.75%、許容範囲は±1.50%に相当する最低2.25%、最高5.25%に設定されている。

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