中国資本CTG社は大統領選挙後にIPOで10億ドル調達予定(2022年4月6日付ヴァロール紙)

中国の民間最大の電力エネルギー企業China Three Gorges(CTG)社は、今年10月に行われる大統領選挙後に、ブラジル国内での積極的な事業展開のために、新規株式公開(IPO)10億ドルに達する資金調達を検討している。

China Three Gorges(CTG)社は、2013年にブラジルに進出して、17カ所の水力発電所及び11カ所の風力発電所網を擁して、総発電能力は8.2ギガワットでブラジル国内での発電能力は2位となっている。

昨年末からに今年初めにかけて、多くの非上場企業が新規株式公開による資金調達を予定していたが、ロシアによるウクライナ侵攻による不透明な海外情勢、二桁台に達している政策誘導金利(Selic)や高止まりするインフレなどで、大半のIPOを予定していた非上場企業は、大統領選挙後のIPO先送りを余儀なくされている。

海外投資家はブラジル国内の投資先として石油・天然ガス部門、電力エネルギー及びコモディティ商品関連事業に注視しているが、今年第1四半期の投資がフォローオン投資が大半を占めており、Alpargatas, Arezzo, BRF社並びに Equatorial社はフォローオンで110億レアルの資金調達、 Votorantimグループ傘下の CBA社は今週中にフォローオンを予定している。

IPOを取扱う投資銀行では、10月の大統領選挙でどの候補が勝っても昨年末から今年初めにIPOを予定していた非上場企業は、今年第4四半期のIPO実施を予想している。

中国資本CTG社の2021年のブラジル国内の売上は625,000万レアル、純益は前年比2.0%減少の174,600万レアルと Valor Data社では見込んでいる。運転資金の豊富なCTG社は抱えている負債は少なく、電力エネルギー業界での企業買収を積極的に進めて、マーケットシェア拡大を行う。

2013年にブラジルに進出下CTG社は、2014年にパラー州 Santo Antônio do Jari水力発電所の50%の株式を取得、またアマパ州 Cachoeira Caldeirão水力発電所の50%株式、マット・グロッソ州 São Manoel水力発電所の33%の株式を取得した。

また2015年にはゴイアス州 Salto水力発電所並びにサンタ・カタリーナ州Garibaldi 水力発電所の100%の株式を擁している Triunfo Participações社を買収している。

20161月には電力鉱山エネルギー省の入札で、サンパウロ州 Jupiá水力発電所及びIlha Solteira水力発電所を落札、201612月には Duke Energy社のブラジル国内の事業を買収している。

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