穀物栽培コストは過去最高を更新か(2022年5月30日付けエスタード紙)

化学肥料、農薬並びにディ-ゼル燃料価格の上昇で、今年9月からの穀物栽培向け生産コストは大幅な上昇予想、特に大豆栽培向け生産コストは45.0%、トウモロコシ栽培向け生産コストは50%上昇が予想されている。

北部パラナ州のパラナシティ市で2,900ヘクタールに相当する1200あるケールで大豆栽培をしている 農場主Fabrício Maestrello氏は、肥料や農薬などの価格上昇で生産コストが高騰して大豆価格の値上がりを大幅に上回るために、耕作面積の半減を余儀なくされている。

今年の大豆生産向け化学肥料の1トン当たりの価格は前年比120%増加の6200レアル、1リットル当たりの除草剤価格は90レアルと前年比4倍に高騰している。また1リットル当たりのトラクター用ディーゼル燃料は昨年の4レアルから約7レアルに高騰した一方で、大豆の市場価格は40%上昇に留まっているとMaestrello氏は説明している。

ロシアによるウクライナ侵攻の影響によるブラジル向け肥料の輸出の停滞、電力エネルギー問題、中国の主要都市によるロックダウンによる輸送ロディスティックなどの要因で農産物生産向けコストが上昇している。

全国農業連合会(CNA)は、次回のパラナ州及びマット・グロッソ州の大豆生産向けコストは化学肥料を中心に60%から70%増加すると予想、昨年の穀物価格は140%上昇、農薬は60%から70%増加、種子は15%から20%増加を記録している。

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