Copom議事録発表後にJ.P. Morganは2023年のSelic金利を11.0%に上方修正(2022年6月21日付エスタード紙)

ブラジル中央銀行の先週開催された通貨政策委員会(Copom)の議事録の発表によると、 政策導入金利(Selic)の引下げサイクルは2023年第1四半期になると示唆されている。 J.P. Morgan銀行エコノミストは今年末のSelic金利は13.75%、2023年末のSelic金利は前回予想の9.75%から11.0%と大幅な引き上げを余儀なくされている。

今月15日開催された中銀の通貨政策委員会(Copom)は、政策導入金利(Selic)を 現行の12.75%を0.5%引上げて13.25%に決定、11回連続での引上げで過去5年半のSelic金利としては最高金利に達している。

今回の通貨政策委員会(Copom)による政策導入金利(Selic)の引上げ開始時の2021年3月のSelic金利は、過去最低の2.00%であったが、連続11回の引上げ幅は11.25%に達し、1999年以来では最高のショック療法となっている。

Copom委員会開催前の15日午后に米連邦準備制度理事会(FRB)は、政策金利を0・75%引上げを決定。1994年11月以来、27年7カ月ぶりの上げ幅で、従来の3倍。約40年ぶりとなる記録的なインフレを抑制するため、異例の金融引き締めに踏み切っている。利上げは3会合連続で、政策金利の誘導目標は1.5%~1,75%に設定している。

金融スペシャリストはまた、議事録のインフレシナリオに関連して、「タカ派」[保守的]な見方を示していると指摘している。 さらに議事録の内容が、来年のインフレ率を4%と予測して、目標に近いレベルにするというCopomの戦略に明確に言及していると指摘している。

J.P. Morgan銀行エコノミストは、今年下半期から経済リセッションに突入可能性はあるもののインフレ圧力は継続して下降サイクルに突入するのが遅れるために、8月に開催される次回の中銀のCopom会議ではSelic金利の0.5%引上げて13.75%を予想している。

 

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=49852