連邦政府がリチウムへの新規投資の促進を目的とした政令を制定

連邦政府は、鉱物とリチウム及びその派生品の資源活動に対する法規を近代化することで、国内のリチウム生産で最大の埋蔵資源が集中しているとされるミナス・ジェライス州ヴァーレ・ド・ジェキチニョーニャ(Vale do Jequitinhonha)地域を中心に2030年までに150億レアル前後の投資につながると推算している。7月6日に公示された大統領令により、この業界における生産と取引に対する事前の承認と割り当て、制限が撤廃された。

リチウムは、例えば携帯電話端末と電気自動車(EV)が使用するバッテリーの、主原料のひとつである。エネルギー転換政策を見据え、再生可能エネルギーの貯蔵能力という観点からこの装置には、世界的な関心が高まり続けている。

鉱山動力省(MME)によると「大統領令は、グローバル・チェーンにおいて競争力のある形でリチウムのブラジル市場の開放と刺激を促進し、この資源の調査と生産、それにコンポーネント及びバッテリーへの加工と生産段階での生産能力の向上への投資の呼び込みを目的にしている」という。

今回の大統領政令が公布されるまで、この分野のプロジェクトは、MMEの外郭団体である国家原子力エネルギー委員会の事前の審査を必要とした。予測可能性を高めて国際市場で競争する条件を充実させることで、連邦政府は、ヴァーレ・ド・ジェキチニョーニャ地域のような潜在的に有望な生産地と目されながらも現状では経済的に貧しい状況に置かれている地域に投資を呼び込みたい意向だ。

ブラジルに進出してほぼ10年になる、カナダ資本のシグマ・リチウム(Sigma Lithium)は、既にミナス・ジェライス州のこの地域で事業を展開しており、このほど、グリーン技術による電池用リチウム精鉱の生産計画を拡張した。

バロール紙とのインタビューで同社のアナ・カブラル=ガードナー(Ana Cabral-Gardner)共同CEOは、今回の政令に賛辞を送るとともに、業界の主要な潜在的プレイヤーとブラジルが競争できるようになる「変革」だと位置付けた。

ブラジルは、その他の国でも発見されているようにリチウム精鉱の埋蔵資源が豊富な上、生産者の間で次第に関心が高まっているクリーンエネルギーが供給可能な数少ない国のひとつとして、アドバンテージを持っている。

「ブラジルはグリーン経済の牽引役になれる」と同CEOは指摘。その上で、「ブラジルの電力システムは環境負荷を発生させないことから、グリーン・ボーナスと位置付けられる。グリーン・オペレーションを確保できるなら石炭火力発電の排出炭素量の相殺にコストを支払う必要がなくなるので、ブラジルはこのチェーンの中間領域の事業を立ち上げるのに有利な土地だ。バッテリーからプレケミカルに至るチェーンで、4つのテーマとリンクしている」という。

鉱物探査に求められる要件を低減するという観点では、初期投資がより早く回収できるような政策を通じて新規投資に対するより高い安全性を国が保証しなければならないとシグマ・リチウムのカブラル=ガードナーCEOは指摘する。

なお連邦政府は、業界の近代化によって2030年までに、生産会社が年間1億レアルの鉱物資源ロイヤルティを支払うだけでなく、資源業界で約7,000人の直接雇用と生産チェーン全体で直接及び間接で8万4,000人の雇用が生み出されると期待している。(2022年7月7日付けバロール紙)

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