投資銀行はIPOは2023年から徐々に再開予想(2022年9月5日付けヴァロール紙)

ブラジルのインフレ指数や金利の上昇、更に2月末からのロシアによるウクライナ侵攻などの影響を受けて、過去1年以上に亘って新規株式公開(IP0)は低迷しているが、投資銀行ではどの大統領候補が当選しても今年11月からIPOに関する動きが出始めると予想している。

更に米国をはじめとした先進諸国のリセッション入りの可能性や中国のロックダウンなど投資の障害となるリスクがあるものの、2023年からIPOやフォローアップによる投資案件は35件に達する可能性を投資銀行では予測している。

投資銀行関係者は、2023年以降の新規株式公開案件はインフラ整備関連やコモディティ商品関連が、今迄大半を占めていたテクノロジー関連IPOを上回ると予想している。

上下水道事業を手掛ける BRK Ambiental社は、今年初めに新規株式公開を予定していたが、国内外の情勢悪化で中止を余儀なくされたが、来年のIPOを検討していると予想されている。また Vinci e Pátria社が株式を所有している CBO社も来年のIPOが見込まれている。

最近のインフレの下落傾向や2.0%に達するGDP伸び率などマクロ経済指標が大幅に改善してきており、新興国の中でのブラジルへの投資再開が注目されていると投資銀行XP社の金融投資部門担当の Vitor Saraiva氏は指摘している。

2023年のIPO及びフォローオンは25社~35社、調達資金総額は600億レアル~800億レアルに達する可能性をItaú BBA社投資担当の Roderick Greenlees取締役は指摘している。

2021年のIPO及びフォローオン件数は76件で調達資金総額は1,300億レアル、2020年のIPO及びフォローオン件数は51件で調達資金総額は1,170億レアルを記録している。

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