全国工業連合会(CNI)の調査によると、2022年9月の鉱工業部門の生産は、8月の54.5ポイントから49.0ポイントに減少、5月から4か月間連続で前月比を上回っていたにも関わらず、減少に転じている。
今年9月の鉱工業部門の雇用者数の推移を示す指標は51.4ポイント、雇用の増減を分ける分岐点である50ポイントを5カ月連続で上回った。 分岐点を上回ったにも拘らず、9月の41.4ポイントは8月の 52.2 ポイントと比較して減速している。
10 月の鉱工業部門の経営者は、今後 6 か月間に関して楽観的見方よりも、鉱工業製品の需要、輸出、資材の購入、および従業員の雇用に対する悲観的な見方をしている。
既に2年以上継続する原材料コストの高止まりや部品の供給問題に鉱工業部門の企業経営者は悩まされており、今年第3四半期のこれらの問題を抱えている比率は、38.1%と第2四半期の52.8%よりも14.7%減少している物の依然として高率に留まっている。
COVID-19パンデミック発生の2020年第1四半期から半導体などの部品供給問題及び原材料価格の高騰が鉱工業部門の生産の最大の足かせになっていたと全国工業連合会(CNI)エコノミストの Larissa Nocko氏は指摘している。
鉱工業部門の成長の足かせになっているのは、部品供給問題及び原材料価格高騰に続いて、重課税であり、今年第3四半期の企業の32.8%が指摘しており、クレジット金利の上昇を指摘したのは24.9%、国内需要の低迷は24.7%であった。
第3四半期の鉱工業部門の企業経営者が最もビジネス障害になっているのは、原材料価格の高騰で56.2%が指摘しているにも関わらず、今年第2四半期の66.9%から10%以上減少している。
この調査は、CNI加盟企業1739社を対象に10月1日から11日にかけて実施、内訳は小企業が696社、中企業601社、大企業は442社であった。