コンサルタント部会(天野義仁部会長) 主催は、2022年11月22日午前9時から10時30分までハイブリッド 形式で130人が参加して開催。進行役は天野義仁部会長 が務め、講師に現在Cescon, Barrieu, Flesch & Barreto Advogados出向中のTMI総合法律事務所の柏健吾氏を迎えて講演、初めにブラジルの法制度では制定法主義、連邦法、州法及び自治体法、憲法、法律、政令、規則、暫定令、訓令、省令などの多種類の法令の存在、裁判制度では基本的に三審制度も時には連邦高等裁判所までの四審、米国の様なデスカバリ制度や集団訴訟はない。訴訟件数が多いために時間が掛かる裁判制度について説明した。
また会社運営では会社の清算、休眠会社による会社存続。契約では私的自治の原則、契約の無効及び取り消し。契約違反時の対応。販売代理の形態、独占権、契約解除方法及び補償金規定、知的財産権では日本と同様の種類。ライセンス契約、INPI登録、職務発明・著作、並行輸入、模造品対策。消費者保護法ではブラジルの消費者保護法、製造物責任、契約不適合責任、クーリングオフ、倒産法では破産手続き、裁判上の破産手続き及び裁判外の破産手続き等について講演した。
質疑応答では、国立工業所有権院(INPI) 登録のロイヤリティの日本への支払期間。日本の下請法に類似する法律の存在。INPI登録で100年間の契約の可能性。会社清算時の労災補償を受けている従業員への対応。日本企業のブラジルへの投資の少ない要因。日本本社に対する株主責任。通信販売法におけるクーリングオフの適用。法人税に関する税理士と弁護士の対応などが挙げられた。