2022年のポウパンサ預金の出超は1,032億レアルに達す(2023年1月5日付けヴァロール紙)

今月5日のブラジル中央銀行の発表によると、2022年12月のポウパンサ預金は62億5,900万レアルの入超を記録したにも拘らず、2022年の1年間では1,032億レアルの出超を記録、政策誘導金利Selicが13.75%に達しているために、利払いの良い他の投資に逃避する傾向が続いている。

昨年のポウパンサ預金からの1,032億レアルの出超は過去最高を記録した1年間の2倍以上の出超を記録、インフレ抑制のためのSelic金利が二桁台の継続では、更なるポウパンサ預金からの逃避が継続する可能性が濃厚となっている。

ポウパンサ預金は建設不動産業界や農畜産業界向けのクレジット資金の財源となっているが、昨年1年間の不動産信用 (SBPE) 向けポウパンサ預金は809億レアルが逃避、また農村信用(SBPR)向けポウパンサ預金は223億レアルが逃避している。

2021年3月のSelic金利は過去最低の2.0%に留まっていたが、昨年は4.5%上昇、現在のSelic金利は13.75%を継続しているために、確定金利付き投資から資金流出が続いている。

Selic金利が年率 8.5% を超える場合、ポウパンサ預金の月間利回りは 0.5%、年率 換算で6.17% に、参考金利 (TR) を加えたものであり、他の債券投資よりも利回りが悪い。

ポウパンサ預金の過去最高の資金逃避は2015年の536億レアルと2022年の1,032億レアルの約半分であった。

COVID-19パンデミックの2020年は連邦政府による貧困層向け給付金支給及び低率のSelic金利で、ポウパンサ預金は1,253億レアルの過去最高の入超を記録していたが、2021年はSelic金利の上昇に伴って536億レアルが逃避していた経緯があった。

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=51959