写真は講師のTMI総合法律事務所の柏健吾氏
コンサルタント部会(天野義仁部会長) 主催は、2023年1月18日午前9時から10時30分までハイブリッド 形式で100人以上が参加して開催。進行役は天野義仁部会長 が務め、講師に現在Cescon, Barrieu, Flesch & Barreto Advogados出向中のTMI総合法律事務所の柏健吾氏を迎え、テーマ「ブラジル法制度の第2回基礎セミナー」について日本語による素晴らしい講演をして頂いた。
セミナーでは初めに労働法について、ブラジルコストに繋がる労務関連では複雑な労働法制、給与以外のコスト負担、労働者保護色の強い裁判実務、日本と比較できない労働裁判件数、ブラジル労働法の留意点、雇用形態では2017年の労働法改正によるパートタイム・アルバイト、アウトソーシング形態の導入、2022年改正のテレワーク形態の導入、労働時間、業務内容、賃金や残業代について詳細に説明した。また有給休暇や集団休暇、解雇特に留意点、非定年制、労働裁判の原因TOP10、秘密保持義務、競業避止義務などを説明した。
続いて個人情報保護法では、概要、刑罰、個人情報保護法対応事項、競争法では、カルテル、個人及び法人に対する重い罰則、違反行為、リニエンシー制度及びTCC制度について説明。腐敗防止法では、汚職に関する法律の理解、違反行為、罰則、営業秘密では漏洩問題、営業秘密の不正取得、インサイダー取引では不正取引例、罰則などについて詳細に説明した。
質疑応答では、日系人従業員の労働裁判訴訟例、有給休暇の支払、事前通知解雇のリスク、残業代支払い、定年制度導入の可能性、ルーラ新政権による労働法の再度改正の可能性、解雇時の特別補償金支払による和解の可能性、労働裁判での和解のメリット、デメリット、分割有給休暇、テレワークなどの通勤手当などが挙げられた。
セミナーのPDF資料 →ブラジル法制度の基礎2
進行役の天野義仁部会長