ブラジル国内の不動産建設関連スタートアップ企業は、1,000社を突破も伸び率は鈍化傾向(2023年5月10日付けヴァロール紙)

不動産および建設分野に特化したベンチャーキャピタル会社である Terracotta Ventures社が作成した第 7 回 Map of Construtechs and Proptechs によると、2022 年にブラジルで不動産および建設セグメントのスタートアップ企業数は前年比11.8%増加の 1,068社に達している。

調査開始の2021年のブラジルで不動産および建設セグメントのスタートアップ企業数は、前年比13.8%増加していた。

2022 年にブラジルで不動産および建設セグメントのスタートアップ企業数は、前年比11.8%増加と前年の13.8%増加より減少した要因として、業界が成熟した印であり、なにも悲観することではないとTerracotta者共同設立者のMarcus Anselmo氏は説明している。

Covid-19 パンデミックやロシアによるウクライナ侵攻、世界的なインフレや金利上昇、国際コモディティ価格の上昇などの要因で、2022年は投資不足と大量解雇により、あらゆる部門のスタートアップにとって困難な年であり、プロップテックやコンストラテックにも影響を及ぼした。

2022 年のスタートアップ企業への投資総額は、前年の 58 億 3000 万レアルから 56% 減少に相当する25 億 5,000 万レアルへと大幅な減少を記録している。

2022年の投資総額のうち、14億レアルは不動産クレジット事業を展開するクレディタス社1社にのみ割り当てられた。 2 番目に大きな投資額は、建設システムのブラジル・アオ・クボ向け投資で7,400 万レアルであった。

2021年の58億3,000万レアルの投資総額のうち、新興企業に投じられたのは僅か6億3,400万レアルのみで、残りは主にLoft社及びQuintoAndar社向けに投資された。ロフトとキントアンダルに投じられた。

不動産のスタートアップ市場がさらに成熟するにつれて、既に不動産市場で有名なスタートアップ企業への投資は減少するとTerracotta者は予想している。

2021年の不動産関連のスタートアップ企業の倒産比率は13.7%であったが、2022年には5.2%に低下しているが、倒産を余儀なきされたスタートアップ企業の92% はまだ製品開発中の「プレシード」段階に留まっていた。

今年も業務向けソリューションや不動産分野向け金融ソリューションなどの分野が引き続き増加するとMarcus Anselmo氏は予測している。金融分野では、労働力向け融資と建設そのものが注目を浴びると予想されている。

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