サンパウロ州政府が地下鉄17号線のコンセッション契約を破棄へ(2023年5月23日付けバロール紙)

サンパウロ州政府は、モノレール方式を採用した地下鉄17号線(ゴールド)の工事の責任会社であるコンソーシアム、「コンソルシオ・モノトリーリョ・オウロ」との契約を破棄する方針。工事はストップしており、地下鉄公社によると5月23日に公式に発表される。

 

コンソーシアムには1億1,800万レアルの罰金が科されるほか、今後実施される公共事業入札への応札が2年にわたり禁じられる。

 

建設工事を完了させると期待される対応のひとつは、工事をヴィアモビリダーデに引き継ぐことである。2018年に交わされた契約に基づくもので、この契約には地下鉄5号線(ライラック)も含まれる。」

 

州政府によると、17号線の土木工事は80%が完了している。今後は、残りの工事を完了させるべく法律で認められている3つのシナリオを州政府と地下鉄公社が検討の上で採用することになる。ひとつは、実施済みの入札に基づき妥当とされる次点の1社と契約する。もうひとつは、停滞している工事を将来の運営会社(今回のケースではヴィアモビリダーデ)が推進する。最後の選択肢は、新たな事業入札の実施である。

 

またCCRグループを中心に組織され2022年1月から地下鉄8号線(ダイヤモンド)及び9号線(エメラルド)を運営しているヴィアモビリダーデは、州当局の要請を受け工事の再開を検討していると5月22日夜に発表している。

 

地下鉄17号線は当初、2014年にブラジルで開催されたサッカー・ワールドカップ(W杯)の開幕までに完成する予定だった。総工費は45億レアルを見込み、コンゴーニャス空港からモルンビー駅を結ぶ7.7kmのルートである。

 

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