5大銀行のマーケットシェアは再度減少傾向(2023年8月16日付けヴァロール紙)

BB アセット、イタウ ウニバンコ銀行、ブラデスコ銀行、サンタンデール銀行並びに連邦貯蓄金庫の5大銀行の2022年第2四半期末のマーケットシェアは64,6%を維持していたが、2023年第2四半期末のマーケットシェアは63,4%と1.2%減少を記録している。

2021年6月のブラジルのイタウー銀行、ブラデスコ銀行、ブラジル銀行、サンタンデール銀行並びに連邦貯蓄金庫で構成される5大銀行のクレジット部門のマーケットシェアは、81.8%の寡占状況となっていた。

フィンテック(Fintech)によるデジタル銀行の台頭で、2020年の5大銀行のクレジット部門のマーケットシェアは、前年比4.3%減少に相当する79.1%までマーケットシェアが減少していた。

金融セクターの上位 5 グループの中で、シェアを伸ばした唯一の銀行はブラデスコ アセットで、マーケットシェア9.29% から 9.71% に上昇。 1兆4000億レアルの業界最大の資産を擁するBBアセットは、競合銀行の中でも最もシェアを失い、過去12カ月間で26.11%から25.43%とシェアを大幅に落としているにも拘らず、圧倒的に首位を維持している。

今年7月までに最も多くの資金を調達したのは、Sicredi社、BTG Pactual銀行、SulAmérica社、Safraが買収したCrédit Agricole、Bradesco銀行であった。リストを拡張すると、独立系金融機関では、年間純益が29億レアルのGenoa Capital、Ace Capital 23億レアル、AZ Questは20億レアルの純益を確保している。

ブラジル国内には900社を超える金融関連運用会社が金融市場で競合しており、中には単一の戦略に焦点を当てた非常にニッチな運用会社もある。銀行資産はスペースを失うだろうかという疑問が常につきまとっている」とBBアセットのコマーシャルディレクター、マリオ・ロベルト・ペローネ・ロペス氏は指摘する。

ブラジル国内の金融業界データを見ると、BBアセットは銀行と連携して30年以上トップシェアを維持しており、過去5年間は約20%のシェアを維持している。金融市場でのシェア拡大はしていないにも拘らず、新規参入組が増えてもマーケットシェアは失っていない。

今月、Selicの利下げプロセスが開始されて、年率13.25%まで0.50ポイント引き下げられ、より裕福な顧客向けに、主にプライベート・バンキングからのよりリスクの高い代替手段への流入がすでに見られるとペローネ氏は指摘しているが、従来の小売業、高所得層、公共部門、民間企業など、すべての顧客セグメントに対して幅広いオファーを維持することが約束されている。

5大銀行の2022年7月及び2023年7月のマーケットシェアの推移

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