8月定例懇親昼食会開催

8月定例懇親昼食会は2023年8月18日正午から午後2時30分までBUFFET PAVANELI BUTANTÃに130人が参加して開催、司会は村田俊典事務局長が務めた。

初めに特別参加者紹介として、在サンパウロ日本国総領事館の小室千帆 首席領事、 日系主要団体から文協の石川レナット会長、援協からパウロ・サイタ会長、県連から市川利雄会長が参加した。

小寺 勇輝会頭は会頭挨拶で、今年の夏の北半球での異常気象の影響に対して、ブラジルは大きな自然災害が少なく、クリーンエネルギー大国のブラジルは世界のリーダーシップを発揮することが期待されている。9月30日からの短期ビザの免除で今後更なる日伯の人材交流の活性化が期待できると説明した。

小室千帆 首席領事は9月30日からの短期ビザ免除で人的交流の活性化に期待。6月から11月まで各都道府県の慶祝団の訪伯が目白押しで、日本の地方自治体とブラジルとの交流が盛んになると説明した。

連絡事項では、二宮正人監事会議長は2023年第2四半期監査報告として、8月9日午前11時から開催された2023年第2四半期の業務・会計監査には、二宮監事会議長、アマノ監事、木阪財務委員長、石川財務副委員長、村田事務局長、日下野総務補佐、ウエダ会計担当、クバ会計担当補佐が参加、先月理事会の財務報告をベースに事務局から2023年第1四半期の現金預金並びに有形固定資産、収入、支出などの財務諸表などについて説明を受け、業務内容を含む監査を通常通り行った。監事会として、「2023年第2四半期の会議所の業務遂行と会計処理は適正であったこと」を承認。監事会新体制についても説明した。    

バンコ・シティバンクのグローバル子会社グループ、GSG日本デスクの責任者カレン・ピント氏がコディネーターを務めるブラジル日本商工会議所の女性ビジネスグループの第1回会合は、2023年7月26日午前にサンパウロ市内のホテルに50以上の女性が参加して開催、このグループは商工会議所に関連する企業で働く女性間の交流促進を趣旨としており、日伯交流・地場企業推進委員会のマルコス・ハニウ副委員長も出席。次回の女性ビジネスグループの第2回会合は、9月13日開催、また9月22日の懇親昼食会にはブラジルオリンピック委員会、ブラジル柔道連盟男子代表チームコーディネーターの藤井裕子氏が講演予定であり、女性も振るって参加してほしいと要請した。

着任挨拶ではMitsui & Co (Brasil) のTakayuki Kobayashi氏は、6月末に着任。10年前にもブラジルで勤務したが、経済発展には目を見張るものがあり、ブラジルの更なる発展のために貢献したいと抱負を述べた。

3分間スピーチでは第一三共のMarcelo Gonçalves氏は、ブラジルでは600人以上の従業員が ラテンアメリカの治療のために貢献、ヘルスケア部門強化計画の一環として、サンパウロ州バルエリ市の工場で製造・包装・倉庫設備を拡張。現地の年間生産量は現在の3億5000万タブレットから2025年までに9億タブレットに増加する見通しなどについて説明した。

県連の市川利雄会長は、サンパウロ市の風物詩になっている7月7日から9日に開催された日本祭りには18万5000人が参加。毎年入場者数が増加傾向にあり、また各都道府県の特産品や食事、日本文化やスポーツなどサンパウロの冬には欠かせないイベントであり、各県人会や日系企業のサポートに丁寧にお礼を述べた。

JCI Brasil-JapãoのMax Ide Hasimoto会長は、日本からの駐在員とJCIボランティアが一緒にMirante Pedra Grandeへのハイキングを楽しむ「おもてなしプロジェクト」を説明した。

Advocacia Masato NimomiyaのRenan Teruya氏は、2000年に8歳で母子家庭として出稼ぎで訪日。喘息もちで体が弱かったが、大学院を修了して弁護士資格を取得。日本在住の日系人の弁護を引き受けており、今後は国外就労者情報援護センター(CIATE、二宮正人理事長)の理事として2年間勤務すると説明した。またTakeda Pharma社のJose Manuel Caamaño氏はビデオで自社の事業などを紹介した。

小寺 勇輝会頭は講師歓迎の辞では、講師のフェルナンド・オノラト ブラデスコ銀行チーフエコノミストの略歴を流暢なポルトガル語で紹介した。

フェルナンド・オノラト ブラデスコ銀行チーフエコノミストは、テーマ「足元の政治経済動向を踏まえた2024年度の展望」と題して、中国の景気後退、ブラジルは貿易収支、経常収支、エネルギーや食糧で問題なし。財政危機や政治危機もないにも関わらず、ブラジルのエコノミストは悲観的な見方をしているが、今年のGDP伸び率も大幅な上方修正が見込まれている。フェルナンド・ハダジ財務相の取組に期待に期待が持たれている。

ルーラ政権発足3か月後の支持率調査では、最良と評価する人の割合は38%、普通30%、評価していないのは30%とボルソナロ政権時と同等。短期的な経済活性が措置として最低サラリーの引上げ、個人所得税の2最低サラリーまでの免税額引き上げ、ボルサファミリアの児童手当給付、連邦公務員の給与調整、債務再交渉プログラム導入、大衆車購買促進プログラムを導入している。

また中期的な経済活性化政策として、新たな財政政策の枠組み、税制改革、公立銀行の銀行のカウンターシクリカル政策、大衆住宅建設“私の家、私の暮らし”(MCMV)プログラム加速化、公共投資及び官民パートナーシッププロジェクト(PPP)の導入が牽引する可能性などについて説明した。

質疑応答ではブラジル中央銀行の理事が2名後退したが、今後のSelic金利の行方。失業率低下したが、大都市と地方の格債の縮小の可能性。クリーンエネルギー輸出の可能性。中国経済停滞のリスクなどが挙げられた。講演終了後は小寺会頭から記念プレートが贈呈された。

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=55145